弓道審査(弐段)
審査:2007年4月15日
(結婚2年目 春)

その奥深さにどっぷりはまってしまった弓道。
悩むことも多いけれど、とにかく今は前進あるのみ!


■審査情報■
■全日本弓道連盟により認定される審査で、級位・段位・称号があります。

■弓道審査を受ける為には全日本弓道連盟の会員になる必要があり、各地区の弓道連盟に入会することになります。

   ※ 私は市内の弓道場で行われていた弓道教室に参加してたので、
     そこで入会手続きをしてもらいました。
■審査レベル■
級位は五級 〜 一級、段位は初段 〜 十段、そして称号は錬士・教士・範士の三種類。

級位と段位は熟練度に従って規定があり、今回私の受審する段位は以下の通りです。

  【弐段】 射型・体配共に整い、射術の運用に気力充実し、
        矢所の乱れぬ者

級位は飛級OKですが、段位は初段より一段階ずつしか昇進できません。
私は現在初段なので、今回は弐段に挑戦ってことになります。
なお、前の段位の認許の日から満5カ月を経過していなければ、次の段位を受審することができません。

また、称号は技能だけではなく、指導者としての実力や人格・教養・功績なども必要で、五段以上の段位を持つことが最低条件となっています。
■審査方法■ 【弐段】
   実技 : 一手 ( 2本 ) 行射
   学科 : 基本的には論文形式で、一般問題と射技問題から出題

四段以下の場合、行射においては審査員過半数の得票があり、学科は60点以上の者が合格とされます。
2007年4月当時

◆稽古  期間:約5ヶ月
元々的中率は低迷していたものの、初段を取得した後、少し中りが出るようになってきたかな? な〜んて思っていた矢先。
すぐに 『 もたれ 』 という症状に陥ってしまい、悩みに悩んでおりました。
あ、 胃もたれとか、そういうんじゃなくて。

弓を大きく引いた後、矢を飛ばすためには引っ張っている弦を離さないといけませんが、この 『 もたれ 』 病になると、離そうと思っても弦が離せなくなっちゃうのです。
力を抜いて弦を離せば良いだけのハズなのに、どーーしてもそれができないの。
自分の体なのに動かないの。
普通に考えたらとても単純で簡単なことなのに、たったそれだけのことができないのよ。
あぅ〜、私自身の指なのに、ナゼ思うように動かないんだっ!

しかも悪いことに、そうなってしまった原因が分からない。
ま、最後は無理矢理にでも離すことになるんだけど、弓道では 『 離す 』 のではなく、自然に 『 離れる 』 のを良しとするので、こんな意識のままでは正しい射から遠ざかるばかりです。


それをなんとか直そうと、いろいろ試行錯誤しているうちに、今度は 弦で顔を払う ( 離した弦が顔に当たる ) ようになってしまって。
まともに当たると、横っ面を引っ叩かれたような衝撃が走ります。
い、痛いよぅ・・・ (>_<、)

前髪が邪魔なのでピンで留めているのですが、顔を払うとそのピンにも引っ掛かることになり、 矢と一緒に遥か彼方に飛ばしてしまう し。
その衝撃で 前髪は抜けまくり だし。
おかげで右側の頬骨の辺りとオデコは、いつも真っ赤。

そして顔を払ってしまうという恐怖心が、さらにもたれを引き起こし・・・。
やればやるだけ底なし沼にはまり込んでいく感じです。はぅ。




先生方や先輩に見てもらいながら、少しずつ修正しようと必死にあがいてはみたのですが、なかなか私の体は言う事を聞いてくれません。
はっきり言ってすごく苦しいし、弓を引くのが怖いとさえ思うようになってしまいました。
もう恐怖心がめきめき育ってしまって、弓を引くたび涙が出そうだったもの。
離れの瞬間は完全に目をつぶっちゃってたし ( ←危険です。笑 )。


しかし何とかこれを乗り越えなければ!と思う一心で、週3回の稽古を週5〜6回にして頑張りました。
これを支えたのは、
「 この山を乗り越えた頃には、きっと少し上達できているハズだっ! 」
・・・っていう自分への言い聞かせだけ。 (^-^;

先生方や先輩方に色々教えていただき、とてもお世話になったけれど、最後は私自身の恐怖心との戦いだからね。
ほんと、弓道って心理状態がとっても影響するんだということを実感させられました。




この 『 離れ恐怖症 』 から解放されたのは年末。
馬手 ( めて:右手のことよ ) の引き方を修正し、顔を払わなくなってから、次第に恐怖心が少なくなってきました。

それからは弓を強くしたり、毎日射の研究、改造、改革の日々。
一時調子が良くて的中率が上がっても、またすぐさっぱり中りがなくなるということを繰り返してました。

でもでも。
悪い所を直そうと試行錯誤してるうちに中りがなくなったのだから、射を戻して的中率だけ保ったところで、その後の成長が無いことは明白。
今中らなくても、きちんとした射型を求めていけば、いつかは良くなるはず!
とにかく信じて突き進むことにしました。

ま、元々中りは少なかったから、それほど苦ではなかったけれどさ(笑)。
バシバシ中ってる人が、射を改造してさっぱり当たらなくなったら辛いでしょうけどね。勇気がいるだろうなぁ〜。




さてそんな折。
年度も替わり、第一回の審査が4月に行われることを知りました。

弐段の受審は、初段を合格してから5ヶ月以上経過していなければならないという決まりがあるのですが、今回の審査が 5ヶ月と3日目(爆) にあたることが分かり、迷いつつも思い切って申し込むことにしました。
今自信が無いからって、次の審査までに自信が持てるようになるかって言ったら、多分無理だし。
審査の雰囲気は独特なので、少しでも早く慣れたいという気持ちもあるし、落ちたとしても良い経験にはなるだろう。
いや、むしろ落ちた方が自分にとってはプラスかも。


さすがに5ヶ月と3日目ってのはちょっと早まったかな・・・と思いつつ。
それでも今できることを精一杯するだけだっ! o( ̄^ ̄)o

◆審査  2007年4月15日
審査前夜。
本来ならイロイロ考えてしまって、眠れぬ夜になる可能性大だったのですが。

都合が良いことに(?)仕事で充分な睡眠時間が取れない日々が続いており、さらに前日は入院中のおばあちゃんの付き添いで早起きだったので、
「 今夜は気持ち良く眠れるぞ♪ 」
なーんて思ってたのですが、夕食後力尽きてコタツでうたた寝しちまいました。

はっと起きたら午前4時。
うわーん、夕食の片付けもしてないし、お風呂も入ってないし、コンタクトも入れたままじゃん!
不用意にうたた寝したせいで喉は痛いし寒気もするよー。
まずいよ、明日 ( ていうか既に今日 ) は大切な日なのにっ!

その後急いで夕食の片付けをしてお風呂で体を温め、やっと人心地ついたものの、今から布団に入っている時間は無い。
引き続き洗濯したり化粧したりして、そのままの勢いで弓道審査へと出発することになりました。

あぁ、しっかり体調を整えなきゃいけなかったのに、迂闊過ぎる・・・orz




今回受審するのは、同じ弓道場で練習してるメンバーでは私だけだったので、一人で車で向かいました。自宅から約1時間。
先月この弓道場で行われた試合にたまたま参加したばかりだったので、勝手が分かってるのが嬉しかったです。それだけで安心できるもんね。

今回行われたのは級位〜参段までの審査で、学生さん達も沢山おりました。元気だなぁ。
受審者は無指定 ( 五級 〜 初段のうち、自分の熟練度に合った段級が与えられる ) 49名、3〜1級43名、初段54名、弐段74名、参段41名の合計261名。
弐段の場合、初段を合格してから日が浅い者 ( 同じ日付の場合は年齢が若い者 ) 順にナンバーが振られるので、私は弐段受審の3番目でした。


最初に開会式と模範射礼が行われ、その後は自分の順番が回ってくるまで待ち時間。
午前中はうとうとしたり ( 昨日しっかり寝られなかったし )、筆記試験の復習したりしてました。
筆記は昨日のおばあちゃんの付き添いの時に病院でがっつり勉強できたので、ちょっと見直す程度でよく、基本的にはヒマ。
控え室として準備されていたのは、審査の行われる近的射場の隣にある遠的射場内。・・・つまり板の間な訳です。
あぁ、長時間座ってるとオシリが痛いわ。


開会式から2時間後、やっと筆記試験の順番が回ってきました。

筆記試験は45分間で2問出題され、30分過ぎたら退出OK。
今回の問題はこんな感じでした。

   (1)弓道が、スポーツとして優れている点について述べなさい。
          まずは弓道を 『 スポーツ 』 と定義して良いのかどうか、『 スポーツ 』 と
          『 武道 』 との違いは何か、という点についての議論もあるのでしょうが、
          それを語り出したら深〜くなってしまうので、その辺りのことはとりあえず
          無視して。
          ま、結局は他のスポーツと比較しながら話を進めていく事になるんだけどさ。
          どっちにしろ正解が決まっているわけではないのだろうし、自分が弓道を
          やってみて感じたことを含めて書いていけば良いんじゃないかと。


   (2)三重十文字について述べなさい。
          『 三重十文字 』 ってのは、弓道の射法の基本中の基本。
          でも身体的感覚を言葉で表現するのは難しいのよねぇ・・・。
          とは言え教本にしっかり記載されているので、それを憶えていさえすれば
          問題ないんだけどね。


てことで、15分程で解答し終えてしまいました。楽勝っす。
しかも監督の先生が途中でヒント言ってたりなんかして(笑)。 うーん、なんだかなぁ。
こんなんで良いのかしら? あんまり意味無い気がするぞ。
ま、私ももともと丸暗記に近い形で答えを準備していた訳だから、その時点で意味があるとは言えないけどさ。(^o^;



筆記が終わった後は巻藁練習を数回行いました。
巻藁 ( まきわら ) ってのは、藁を束ねたものに向かって2m程先から矢を放つ練習です。
審査前には的前 ( 28m先にある直径36cmの的を射る ) 練習はできないので、巻藁練習がすべて。
準備運動&最終調整って感じなんだけど、これで今日の調子がある程度分かるので、その後は少し気持ちも落ち着いてきました。
軽く昼食のパンを頬張りながら、漫画を読んだりして ( リラックスよ、リラックス! ) 実技試験の順番を待ちます。


行射は通常段位の低い者から順次行われるので、私は丁度真ん中辺。
当初の予定では14時過ぎに回ってくるはずだったのですが、どんどん時間が押してきていて、結局15時過ぎでした。

昼休みが伸びた ( 審査員の先生方の昼食が間に合わなかったと思われる。受審者はしっかり揃ってたし・・・ ) にもかかわらず、1時間毎に取られる10分休憩を律儀に取っているもんだから、どんどん遅れていくばかり。
審査を受ける者は自分の4立ち前 ( 20人前ってことね ) から並んで待っていなくてはいけないんだけど、待ってる途中で10分休憩に入り、我々は控えの椅子に坐ったまま待つことに。
うぅむ、もうすぐだと思って気持ちを落ち着かせてたのに・・・肩すかしをくらった感じで、緊張感も途切れちゃうよ。
嬉しいことに天気が良くて弓道日和なんだけど、このまま坐って待ってるにはちょっと肌寒いし。
手に冷たい汗が出てきちゃうし ( 弓道では手に汗をかいているか乾いているかは大きな問題。これを解消するため、筆粉という粉を手にまぶしたりする )。


行射は2本の矢を射るのですが、弐段は 射型や体配 ( 弓道場への入場 〜 行射 〜 退場までの一連の流れ ) が問題なければ、1本中れば受かる可能性が高い と聞いていました。
それと同時に、 もし2本とも外しても射型や体配が良ければ受かる 、とも聞いていました。

これまで練習は欠かさず続けていたものの、今月に入ってから少し射型を直し、それ以降的中率は下がる一方でした。
ほんとひどいのよ、私の的中率。
あっという間に 3射1中から20射1中 にまで転げ落ちましたからね。

そんな私が中てて受かろうなんて無理ですよ。
そんなこと気にしてたら体が硬くなってしまうだけだ。
もう開き直って、2本外して受かるだけの射をする努力をしよう。基本に忠実に、丁寧に。
そう思うことで、緊張を和らげるようにしました。



さて、やっと順番が回ってきました。
立ち順は落 ( おち ) 。基本的に行射は5名グループで行われるのですが、そのグループのラストの人ってことです。
なぜか私の前後は男性ばかりだったので、そのグループ内では紅一点。他は学生っぽい若い人たちでした。

落は普段の練習でもあまり経験していない立ち順だったんですが、前の4人が引く間の待ち時間が少しあるのです。
緊張してなかったといえば嘘になるけど、その間にかなり落ち着くことができました。
震える程じゃなかったもの。

甲矢 ( はや:1本目 ) はいつもの注意点を意識しながら、多分練習と同じようにできたと思います。
10cm程の前矢 ( 的の右側 )。この外し方もいつもと同じ(笑)。

乙矢 ( おとや:2本目 ) は射た人から順次退場していくので、落の私は最後一人で残ることになるのですが、なんとなくそれが寂しくて(?)、甲矢より緊張・・・っていうか意識してしまいました。

狙いを定めた後、少し迷いが出てしまったの。
2本外しても受かるだけの射をしようと割り切ってたハズなのに、
「 ・・・もしこれが中れば受かる可能性が高くなるから、発表までの待ち時間を不安な気分で待たずに済むだろうなぁ〜 」
ってな甘い思いが、ほんの一瞬、頭の片隅によぎっちゃったのよね。

結局その一瞬の心の緩みのせいで、最後まで思い切った射ができませんでした。
小さくまとまってしまった感じで、体全体を使って引けなかったのが残念。的一つ分上&前矢。
あ〜ぁ、離れでの押しと伸びが足りなかったんだよなぁ・・・。
泣いても笑ってもこれが最後なんだから、もっと思い切ってぶっ放せばよかったわ。
ま、普段の練習でもこんな感じの押し足りない射ばかりだから仕方がないやぁね。


そういう意味では2本ともいつもの練習に近い形で引けたってことで、それほど大きな悔いは残りませんでした。
いつも通りできなくて落ちたのなら悔しいだろうけど、今の私をそのまま見てもらえて落ちるのならサッパリ諦めも尽くし、これから頑張ろう!って前向きに切り替えられるもの。
もちろん合格できたら嬉しいけど、 とりあえず落ちたときの心構えもできたし ( ←小心者なんで・・・笑 )、早く結果が出てくれないかしらね。




その後は全員の審査が終了して結果が出るまで、延々待ち続けます。
ちょっと憂鬱な気持ちもあるけど、もうここまできたら開き直るだけよねー。

◆審査結果
全員の審査が終了したのは18:30。もう暗くなってきてるよぉ・・・。
無指定の人達だけは14時頃結果が発表されたのですが、その結果を見る限り、とっても厳しい様子。
前回私が無指定を受けた時は、もっと初段合格者が沢山いたような気がするんだけど。
・・・やばいかなぁ。


それにしても待ち時間長すぎです。
暇潰しに漫画を読んだり、先輩からお借りした射法射技のコラムをまとめたファイルを読んだりして過ごしておりました。
とは言え、私は15時過ぎに審査終了したのでその時点で緊張感から解放されましたが、参段受験の人達は、朝から待ちに待って日が暮れた頃に行射審査。
それまでは気分的に落ち着かないだろうし、緊張感で疲れるだろうなぁ。集中力持たないよ。

先生方が審査結果を判断して発表するまでの間、我々はひたすら待つことしかできないのですが、なんとその会場の使用終了時間が迫っているらしく。
掃除をするとかで、 控え室として使用していた射場を追い出されてしまいました(爆)

発表前の落ち着かない気分のまま、居場所も無くなってしまった我ら受審者は、 流浪の民 のように廊下や玄関付近を彷徨っておりました・・・。(^-^;




そしてとっぷり日も暮れた19:30頃。やっと結果が発表されました!

ぅきゃぁー!! ・・・っていう甲高い叫び声を上げて飛び跳ねてる女子高生に突き飛ばされないよう気を付けながら ( こ、怖い・・・笑 )、人垣の後ろから覗き込みました。

そして結果は。




合格。 ・・・おぉ。

2本とも外した段階で落ちる可能性は高いと思っていたので、とっても嬉しかったです。
逆に考えれば、まぐれ中りして合格貰うより良かったかな。
外しても合格できたってことは、それだけ射型や体配が評価されたってことだし。

・・・・・・って思うことにしよう(笑)。
そう思わないと自分が可哀想すぎるー。(つД`)




弐段は74名中20名合格。参段は41名中7名合格でした。
合格者はその場で登録料 ( 受審料とは別よ ) を支払うことになっているのですが、弐段は¥5,000。
た、高い・・・。

そしてやっと全てが終わり、家に帰り着いたのは21時。ほんと1日がかりですよ。
あぁ疲れた〜 (;´Д`)



賞状は後日。
各弓道場の支部長に届くことになっているので、その方から受け取りました。


弓道を始めて11ヶ月。
同じ道場では何年も、いや何十年も続けている人たちに囲まれているから、どうしても甘えた気分になってしまうけれど、仮にも弐段を頂けたのだから、少しずつそれに見合った知識や実力を身につけていかなければね。
せめて、いつも教えていただいている方々の恥にはならないように。

頑張るぞっ。 (*゚ー゚)v♪