※ 2006年より乙女鉱山跡地は立ち入り禁止になりました.
A.はじめに
乙女鉱山と言えば,巨大な水晶や日本式双晶の見事なものが産出した事で有名である.夏
にある知人の研究室の箱の中に明治かいつかの時代に採れたものであろうものすごい双晶が
箱に10個以上も入っていて度肝を抜かれたことを思い出す.
さて,今回は納車記念の採集会の第2回目である.今回は車がないと結構厳しい乙女鉱山
を目指すことになった.参加者はいつものNSさん,SKさんやINさん,春に錫高野で大きな水
晶を採ったFJ君とそして筆者の5人である.出発は4時.××自動車道,首都高を経由して
無事に中央道に乗る.ちなみにこれが筆者の初高速道路である.高速道路は歩行者がいない
ので,余り疲れないものだと感じる.勝沼ICで降りて,塩山市を経由して牧丘町に入ると,
後は登る一方になる.去年通れた新道は工事でまた通行止めになっていて,細い旧道をひた
すら進む.マニュアル車ならではのギアチェンジの連続だった.急カーブのたびに2速に落
として,加速して3速,4速とアップしていく.しかしまた急カーブで2速と,こんなこと
を繰り返したり,道路工事で部分的に舗装が切れていたりしたが,何とか再び整備された道
に戻る(道路にはたくさんのドリフト痕があった).そうして,ようやく乙女鉱山の入り口
に到達したのであった.
B.産地及び交通
<産地>
産地乙女鉱山は塩山市から北方に20km程であろうか,牧丘町の奥深く,昇仙峡へと続く荒
川の川沿いに位置する.主に採掘したのは珪石だが,他にもモリブデンやタングステンを
出鉱したこともある.昭和50年代末まで各種の鉱石の採掘を行っていたが,現在は閉山され
ている.
甲府市北方の金峰山を中心とした地域には新第三紀花崗岩類(甲府深成岩体と称す)に関
連した小規模な鉱床(松原 1966;角田 1981;島津ら 1988)が数多く存在していたこと
が知られている.現在稼行されている鉱床はないが,その中でも乙女鉱山は最大の規模を持
ち,各種の鉱石の採掘が盛んに行われていた.当地の鉱物,鉱床については,松原(1966)
角田(1981),角田・清水(1986)島津ら(1988),角田ら(1992)などによる報告がある.
鉱床は加藤(1968)の命名した広瀬型花崗閃緑岩(広義)体中に胎胚される鉱脈鉱床である.
かつてはペグマタイト鉱床とされていたが鉱物の産状から鉱脈鉱床であると考えられる.脈
石は石英で鉱石鉱物としては灰重石後の鉄重石仮晶(ライン鉱),輝水鉛鉱,黄銅鉱,閃亜
鉛鉱,黄鉄鉱がある.鉱脈は主に中粒の花崗閃緑岩に伴い,C坑下流側の多量の石英脈やそ
の脈から導かれるポケット状の晶洞を含む部分では母岩である花崗閃緑岩の露頭が風化作用
を受けている場合も多い.
<交通>
最寄駅:JR中央本線 塩山駅 「塩平」行きバス(しかし終点から4時間の歩きを要するの
でかなり厳しい.)
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| 図1 水晶(結晶5cm) |