4月4日(土)
お正月のお江戸のおやつを食べ終わらない頃に「次の京都は4月で。」と召集
メールが届きました。きさの仕事は1年間のスケジュールが決まっているので
今回は関東から本格的サイクリストでありながらハード系パン&お菓子好きの
お姫様、そして美濃の国の美味しいモノ好きオトモダチもご一緒に。
土曜日が休めるのは1週目だけ、ということで激混み覚悟での開催となりました。
さすがにこの頃の京都は宿の確保が大変でした。選択の余地は余り無く、京都駅
近くのビジネス旅館?を2室@6825円で。駅北エリアだと駐車場も1日1400円
ということで、合流・解散のしやすさも含め駅近くとしました。
デリカ号にクルーソー、ブロンプトン、ダホンを積んで、深夜バスで上洛の
関東組のレンタサイクルはいつものところじゃなくて駅近くで早朝からの
貸出し(+300円)をしている「京都エコトリップ」で。一やはり朝の
時間帯に借りられるのは重要。
降水確率が高めでしたが、お菓子の神様がどうにかしてくれる!と願い
朝7時に京都きこぱくはスタートしました。
で、5分も経たないうちに最初のお店にストップ。だってルークは朝7時
からやってるんだもの。バタールが京都イタリアンの超人気店で使われて
いることでも有名です。まだバタールは焼けていなかったのですが、もう
一つの人気商品・カリフォルニア宇治(これはお土産要員にしましたが、
かなり柔らかめだったので現地でたべるべきだったかな)そして、
お店の外から目立っていた”イチゴのデニッシュ”を近くの神社の桜を愛で
つつ。かなり立体的な組み立てで切り分けるのがムツカシイ〜。
デニッシュもカスタードもちゃんとちゃんと。白い小枝とイチゴでおめかし
して春らしく。出来立てを食べられて朝からシアワセ。
「これから朝ご飯なのに、いきなり他のパンなワケ?」「だってまだ時間あるし。」
正式な朝ごパンを楽しめるまでにはまだ1時間は掛かるんだからね。北へ、北へと
5台は進み(もう何度も通ってるお店だもの!地図無くても行ける!!)ます。
開店5分前に到着。先客は女性のお一人様に職質、ではなく食質を受けてしまい
ました(^^;
一番奥の席に5人で陣取り、少しずつ出来上がってくるパンを待ちます。
なんだかんだで食べ始めたのは8時45分。焼きあがってくるところを順にトレイ
に乗せて。こっちのトレイはココで、あっちのは持ち帰りで。ドリンクも注文して
会計を済ませてテーブルへ。

M姫さん撮影
今回買った中で一番の大物・ミッシュ(前日焼きでしたが十分に美味しかった!!)隣の
カスクルートにも使うミニバッゲットと比べるとかなりの大きさなんです。もうパンには
見えない(爆)
焼き立てのじゃがいもパン、ソーセージセーグル、くるみパン、クロックムッシュ、それに
甘いタルトも。オレンジ、赤スグリ&クリチ、リンゴパイはいずれもそんじょそこらのケーキ屋
さんじゃ太刀打ちできないレベル。これにカスクルート3種類を食べて満足。
結局1時間半以上も居座ってしまった(^^;
心配していた雨もどうにか持ち堪えてるので、更に北へと進みます。
ココにバスが走ってるの?と思える細い坂を上った先にクロアはあります。
ご夫婦だけで営まれる素敵なお店。時間が合わずバゲットが買えなかった
のは残念でしたが、色々な種類を買うことができました。ハード系は前日
焼きのものだけでしたが2割引だったこともあって殆ど買占め(爆)
意欲的な惣菜パンもとても素敵でした。そして勿論基本ラインも押さえて。
新作という湯ごね食パン、びっくりの粉の甘さ!!このテの食パンの予想
する味を見事に裏切ります。むっちり系の食感の食パンの中では今までで
一番だと。クロワッサンも評判どおりの出来で、それを使ったクロッカンも
然り。
わざわざでも足を運ぶ甲斐のあるパン屋さんです。
すぐお隣のお漬物屋さん・長八にも吸い寄せられていきました。
壬生菜の浅漬け、ゆず大根、それに無化調の昆布の佃煮をお買上げ。
もちろん保冷バッグは持参しておりまする。そしてお漬物と店構えにも勝る
存在感を放っていた”正絹の編みぐるみ”シリーズ。お寿司に京野菜と凄い
大作揃いなのです。なんでもご近所で着物のご商売をしておられた方が編ま
れたのだとか。
鷹ヶ峯から坂をつつ〜っと下って、ちょっと下がりすぎたのを軌道修正しつつ
「あぶり餅、食べたことある?」「知ってるけど未食。」と答える皆様を今宮神社へ。
向かい合わせの2軒の茶店。着席だと一人1皿、持ち帰りは3皿以上なので今回はパス。
秋〜冬の陣にはコースに入れてもイイかもね。きさ家は大昔に真夏に食べましたが(^^;
北山通りを目指して上がって、地図を見ないで見事にしののめ前に到着。
予約しておいたおじゃこを引取りに中に入ると「香りだけでゴハンが〜」
「あ、昆布がある」と目ざとく発見する隊員の活躍により昆布佃煮も1袋。
ここで雨がパラパラ。急いですぐ先のお店へ。
もはやコムトゥジュールとしののめはセットコース。ブルーベリークグロフ、
大きなブリオッシュ、常温タルトを4種類と焼き菓子をいくつか購入。
買い物するうちにちょっと雨が収まって喜びのポーズをするの図か?
南に下って山本園へ。お茶葉を買いつつボトル1本分の給茶してもらって。
次回は抹茶を買ってみようか?と思ってみたり。あ、雨が強くなってる・・・
今度は止みそうに無いので、すぐ近くのビブレ北大路の地下駐輪場に避難。
ここから歩いて次のお店へ向かう事に。
嘯月お菓子12ヶ月コンプリ計画の第3回。今回は1ヶ月前に予約しました。前回
お菓子の神様が出逢わせて下さった達人さまのご助言に従って電話を掛けたのです。
北大路ビブレに引き返して、
ご開帳!う〜〜何度見てもホレボレする美しさ!!きんとんが2色なのは濃し餡と
粒餡の2種にしてもらったから。お菓子屋さんの外郎(白いのね)も草餅も、それは
それはお上品。桜の花びらのカタチに分けっこすれば5等分も簡単なのデス。食べるの
勿体ない〜と思いつつも、しっかり頂きましたよ。でも箱を開けてから全部食べるまで
1時間くらい掛かったんですもの。愛でつつ味わう、まさに美味しい宝石たちなのです。
どこまでも瑞々しく繊細なきんとんの麗しさ、3度目でもやっぱり凄いとしか言えない。
お菓子屋さんの外郎と草餅はおやつではない、違う次元のものでした。ああ、やっぱり
次回からはお抹茶も用意しないと。口の中ですっと広がる春色のかるかん、わらび餅は
まるで生きているよう。選ぶなんて出来ないから、これからも全種類お願いしますって
電話しちゃうんだろうなぁ。
雨はまだ止まない・・・傘を差してもう1軒のお菓子屋さんへ。
初めての紫野源水。先にも書いた達人さまの御用達のお店ということもあり、是非とも
訪ねてみたかったの。さぞや敷居の高いお店なのかと思いきや、奥様のお人柄も素敵で
すっかり和やかな雰囲気なのでした。桜の花の有平糖があまりにも可憐で、連れて帰り
たい〜!と思ったけれど残念ながら品切れで。ホントに可愛かったのよ〜!!
北大路ビブレを少しだけ通り過ぎてブラウニーにも。ホントのベーグルの美味しさとは
何なのか?今もって判らないままですが、ココのベーグルには何か引き寄せられるの。
一人1つずつ思い思いのもの選んで。
再びビブレのテーブルへ。今度は店内スペースなので、さっき以上にジロジロ見られて
いたような(気がするが見ない方向で)中でお菓子ご開帳。
中央下から時計回りに、うら桜、本蕨餅、桜花、咲き分け、花霞と春爛漫なお顔が並び
ます。やっぱり5等分は丁度良い♪練り切りの桜花は3層になっていて、白小豆の餡
が美しい!わらびの生地の薄さと漉し餡のバランスが素晴らしくフルフルしちゃいます。
美味しいお店の上用ってやっぱり美味しいと思い知らされた花霞、控えめながら凛とし
た佇まいの咲き分け、そして桜の衣を纏ったうら花も白小豆(こちらは粒餡)を包んで。
う〜ん、全種類食べられて幸せでした♪
雨は止む気配はありません。幸い翌日は回復する予報だったので、今日は自転車たちは
駐輪場に残し、明日回収することにしました。駐輪場に戻り、今日の戦利品たちを抱えて
北大路バスターミナルから京都駅前の宿へと向いました。
・・・ここでトンでもないアクシデントが発生。当初2名×2部屋で予約していたものを
1部屋を3名に変更したはずが、手違いで1部屋キャンセルにされてしまっていたの。
結局宿は間違いを認め、でも今から5人2部屋で泊まれる宿など見つかるの?
やはり近くに空きはなく、太秦(かなり遠い!)の旅館に泊まることになりました。
それはそうと、松屋常盤に行かないと。もう仕舞ってしまうよ〜。5時半ころに到着すると
暖簾がもう出ていません。営業時間は18時までだったはず、と電話をかけると中でベルが。
ちゃんと予約したお菓子は待っていてくれました。予約の際、引取り時間もきさの電話番号も
聞かれなかったから伝えてなかったのです。歴史あるお菓子の型や螺鈿細工が美しい菓子器
が素晴らしく、お菓子への期待が高まります。次回は時間に余裕を持っていかないと。
さて、時間は5時半過ぎ。豪華夕食まで2時間を切りました。宿でのバタバタもあって少し
お茶でもしたいところ。でもお腹も空かせたいし、と京都御所の玉砂利を歩きました。
一条のとらやに向うと、茶寮はリニューアル工事中で虎だけ拝んで踵を返し、四条店へと
向いました。左は一条、右が四条の。京都でとらやは初体験ですな。2階の茶寮へと・・・
夕食まであと1時間、ということであくまで軽めで。白小倉汁粉(写真は赤坂で何度も撮
っているので割愛)、京都限定の湿粉製棹物・桜醍醐、抹茶グラッセ(白蜜添え)、そして
ところ天!・・・メニューの中に見つけちゃったら”わぉ!”って思うでしょ。だって虎屋の
ところ天だもの!実はところ天って美味しいモノという認識は無いのだけれど、虎屋のなら
美味しいのかな〜って思って。いやいや、さすがは虎屋です。これだけ美味しかったらダイ
エットも苦にならないかな〜と思えるほど。酢の物パワーで一気に食欲が出て来たよ!
すっかり日も暮れてライトアップされた祇園・白川の夜桜にうっとり。なかなかこんなに
満開の桜の京都を楽しめる機会なんて無いでしょう。この頃には雨も上がっていて、写真
を撮りつつ、何度と無く「綺麗だね。」を繰り返しつつゆっくり歩いて夕食のお店へ。
巽橋近くにある”水だき 萬治郎”は1年のうち秋〜春の半年しか営業していないというお店。
全室個室でメニューは”水だきコースのみ”という何とも敷居が高そうなお店なのです。部屋
の真ん中には丸いちゃぶ台。暖められたお部屋が夜桜の後には嬉しい。
先ずは肝炊きが登場。レバー、心臓、砂肝がそれはもう、絶妙な火加減で”鶏の肝って
こんなに美味しかったのか!”と一同感動。男子はビール、女子は伏見のキンシ正宗を
好みの猪口でいただきました。祇園の夜、なんだかオトナな気分だよ〜
真っ白なスープが満たされた土鍋&山盛の野菜がしずしずと運ばれ、中居さんが順に
湯呑に生姜汁と塩、そしてスープを注いでくれます。うは〜っ!コレまた美味!
お野菜が煮えるまでスープと激ウマウマの肝炊きを堪能しまくり♪
スープも白ければ具も白い(笑)白菜、えのき、豆腐、乾湯葉、と白いものばかり。
ネギは入りませんが、ポン酢には大根おろしと九条ネギがどっさり用意されています。
お野菜に火が入ったところで中居さんは一旦退席。ゆっくりとお鍋を囲みます。
鶏は時期によって4箇所から仕入れされているそうで、今の季節は丹波産なのだとか。
丸ごと仕入れてスープを取り鍋を仕込み、肝を炊くので無駄は無い。そして不思議なの
は半年しか営業していないお店で働く方たちは春〜秋はどうしているのか?もしかしたら
農家をされているのかな?なんて思いつつ、コラーゲンたっぷりの骨の周りを味わうの。
かなりのボリュームと聞いてたのでお腹を空かせて向ったのですが、かなり苦しい〜!
でもコレを食べないことには、水だきを食べ尽くしたことにはならないよね。美味しい
から残せないよ〜〜!口がくっ付きそうなくらいにコッテリ濃厚スープの雑炊。う〜ま〜
う〜ま〜、とお鍋の中はちゃんと空っぽになりました。
水菓子は軽く蜜に浸した大粒のイチゴ。ホントに最初から最後まで贅沢な時間でした。
決して気軽に行けるお値段ではありませんが、行って本当に良かった!と思えるお店
でした。会計を済ませると、ご主人と思しき高下駄の男性が外まで見送って下さいま
した。京の景色を守り続ける事は大変な苦労があるけれど、大きな誇りも感じました。
午後10時近くの祇園は夕食前の時間よりも更に賑わいを増しているようでした。この
美しい夜桜を目の当たりにして、素通りすることなんて出来るはずも無く・・・1歩歩いて
2枚撮り、とゆっくりと桜を堪能しました。
四条京阪から2台に分かれてタクシーに乗り、ガールズトークを楽しみつつデリカ号の
荷物をピックアップして太秦東映撮影所前の旅館へ向いました。もう遅い時間でしたが
旅館の方たちは非常に快く出迎えてくださり、離れの2階の二部屋へと通されました。
本館でお風呂を済ませた後は、スイーツキャンプ恒例の夜作業をこなさなくてはなりませぬ。
皆、朝早くから遊んで疲れていても、大量のパン&お菓子の整理をしなくては眠る訳には
いかない(運転手のダーは先に休みましたが)のですぞ。
ハード系のパンはカットしてラップをして各々の持ち帰り袋に分けていきます。朝食用の
パンを確認して、しののめのおじゃこもジップロック小袋に分けて(お徳用を買ったので)
一通り片付いたところでコムトゥジュールのタルト4種を。タルトタタンは水分がかなり
出てしまって勿体無い状態だったのですが、ベリー、バナナ、ナッツのタルトは満足なり。
4人だと1口ずつでも4種類食べられます。あ、まだ肝心のお菓子があるじゃない!
松屋常盤のきんとん。予約は4個からしか受けてもらえないので4つ。まさかコレを夜中の
1時過ぎに食べることになるとは思ってもいなかった。タルトを平らげて、正直なところもう
降参したい気持ちが無いわけではなかったのです。が、最初に口に運んだ勇者の顔が
笑顔になった瞬間、4人とも何とも言われぬ安堵感(爆)
しっとり具合が何とも素晴らしく、1つ250円というお値段もこれまた素晴らしく、直ぐに
消えてしまったきんとん、次回はもっと落着いた状況で食べたいなぁ。
隊長が部屋へ帰還後、最後の仕事。切り分けたパンをジップロックに詰める立体パズル。
丁度良い具合にカタチの違うパンとパンが収まると、なんだかとても楽しいゲームのように
思えてくるでしょ(笑)
結局布団にもぐりこんだのは午前2時。ホントに長い長い一日でした〜おやすみなさい。
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