12月31日(水)

2日目からは折りたたみ自転車と一緒の東京生活。今日のために初めて
冬の青春18きっぷを購入しました。東京に来るたびに安いなぁと思う
のは電車代、ということは18きっぷの元を取るにはかなり頑張らないと
いけないってコトで・・・


まずはホテルの部屋で珈琲を淹れて朝ゴハン。昨夜オトモダチから頂いた
お手製の紅茶のケーキ(ミルまでは用意してこなかったので珈琲は帰宅して
から頂きました・ごちそうさまでした!)とオークウッドのバナナケーキ。
アルカイクの舞茸フォカッチャも切ってみたけど、コレは温めた方が良い
と1口で諦め(残りはラップ&ジップロック&冷凍・帰宅して温めて激旨)
保温ボトルにも珈琲を詰めて支度完了。


デリカ号は旧館(メインダイニング・トリアノンにはさすがに行けなかった)
の裏に6日間ずっと停めっぱなし。今回クルーソー×2とブロ&ウゴの4台
を連れて行きました。今日は輪行の連続なのでブロンプトンとウゴ、そして
今シーズン更に大きくなった積載ダーで(笑)


国会議事堂から日比谷方面へお堀を廻って。閑散とした街には警備のお巡りさん
だけです。きさ家の為に貸切にしてくれたんじゃないかしら?って錯覚するくらい。


10分もかからず有楽町駅に到着。いやいや、赤坂に泊まって良かった〜
改札で日付スタンプを入れてもらおうとしたら「あっちの改札だとエレベーター
もあるし広いから。」と親切な駅員さん。朝からイイ感じ。


有楽町〜日暮里〜松戸と乗り継いで北小金に着いたのは9時10分過ぎ。
ココにやってくるのは実に3年ぶりなのです。



パン焼き小屋ツオップ、2008年高島屋アタックで初参加ということで
期待していたのですが、通販可能なパンばかりでガ〜ックリだったのよ。
んじゃ、再度お店に行くしかないね〜って事で来たのデス。9時半にして
今日もしっかり並んでいます。もちろん店内は反時計回りに1周勝負。
照焼きチキン・180円
コロッケハウス(まるごとコロッケが包まれてる)・180円
オランジェ(デニッシュ)・230円
ミルフィーユ(ヨーグルトライに洋なし&クリームチーズ)350円
低温長時間バゲット・260円
大納言(バターロール生地)・120円
シナモンロール・60円(バター不使用・コンパウンドマーガリン使用)
キャラメル林檎のデニッシュ・260円
カツサンド・350円(手に持っているため写ってない・爆)
Fixingはクリチ&サラミ&クルミ、アンチョビ&オリーブバター、もう1つ
何だか判らぬままトレイに乗せてしまったが多分バジル松の実バター。
ホントはアタックの時に気にいったリエットが買いたかったんだけど
冷蔵庫に見当たらず。甘系は敢えて外して塩系Fixingを選びました。



そして今回は初めての2階カフェへ。もちろん、今回の計画を練った
段階で予約(9:30〜11:30)をしておいたの。朝食にするか昼食に
するかは当日の進行具合で決めよう、って。
で、コレが”かるく朝食”と”パン屋の朝食”なんですが、なかなかの量。
トーストはデニ系よりもシンプルなものの方が良かったなぁ、と思った
けれど、質量共に満足なもの。”かるく”にはカルピスバターと苺ジャム
が付いてきます。”パン屋の”はFixingが3種類選べるので、リエットと
ブルーベリークリームチーズ、そしてメイプルバター(ちょっぴり)を。
飲み物付きで550円、700円は試食価格ってことなんでしょうね。
周りのテーブルではランチしてる方もおられましたが、当然ながらコレ
も凄いことになっていました。う〜ん、次回はお昼に予約して行かなきゃ。

ツオップを後にしてすぐに北小金に引き返し、行きと同じように松戸から
快速に乗り換えます。次に目指すのは結城。・・で、結城ってどこ?
上野から東北本線(宇都宮線)の各駅停車で栃木県の小山(おやま)へ。

小山から水戸線に乗り換えて2駅なのですが、何せローカル線だから本数
は少ない少ない。30分〜1時間に1本なのですが、予定よりも早い電車で
松戸を出られたのに、小山で40分待ちぼうけじゃね・・・宇都宮線の車窓
から見える景色は関東平野の真っ平ら。それならば、


結城まで自走することにしました。お目当のお店の場所は最寄の結城駅
からの簡単な地図しかプリントしていなかったので、迷子にならない様に
50号バイパスを走る走る。ラッキーなことに強い追い風。自分の脚じゃない
と錯覚するようにブロンプトン激走(笑)
やがて茨城県結城市の看板が見えてきました。おお、初めての茨城県。
今までずっと”いばらぎ”って呼んでたけど、もう間違えないぞ。

国道50号の先にはずっと筑波山が綺麗な姿を見せてくれていました。
県界から自転車で10分、今回の上京で最も期待する初めてのお店に
到着しました。



ローカル線の結城駅から徒歩だと20分ほどのところにいきなり現れる
”アルチザン・パティシエ・イタバシ”は2006年に板橋恒久シェフの思い
が込められて作られたお店。まるで小さな美術館のような美しさに感激。
お店の入口には建築に携わった地元のアルチザン(職人さん)の名前が
刻まれた大きなプレートが飾られています。勿論お菓子に使うフルーツも
結城の地ならではのものを多く取り入れておられるそうです。

ガラスの建物がサロンになっていて、壁には大きなビュフェの画が飾られ
ています。厨房のシェフの気配を感じられる空間というのは何とも贅沢。
魅力的なメニューが並ぶ中から、せっかくこの地まで足を延ばしたのだ
から、ということでサロンでしか頂けないものを選びました。


デセールを待つ間に連れて帰るお菓子を選びます。焼き菓子はかなり種類
を絞っておられてとても潔い。パニアに保冷バッグの用意もあるのですが、
板橋シェフの生菓子を長時間持ち歩いてはいけない(まだこれから行く
場所があったし)と思い、焼き菓子だけにしました。


これが板橋シェフの豪華デセール。驚くべきことにこのモンブランはプティ
サイズではなく、通常お店に出してるものと同じ大きさのものなの。
スペシャリテのモンブランに加え柚子ムース、カフェのブリュレ、デコポン
のグラニテと揃って1100円。焼きリンゴのほうじ茶を合わせてみました。
モンブランは噂どおりに素晴らしかったのですが、まるで泡の雪のような
柚子のムース香り高さ、デコポンのグラニテの絶妙な口溶け、ブリュレの
&コーヒーがこんなに美味しいなんて!!まさにココでしか味わえないお皿
に出逢えた嬉しさに、あ〜結城まで来て良かった!とニッコリ。
もう1皿はサロンのみで頂けるというミルフィーユを注文したのですが、
残念なことに切らしていたのでケースの中からプティガトーを選びました。
いちごショートケーキ・360円とノワゼット・540円が美しく盛り付けられて
登場すると、思わず目を見張りました。何て繊細なレースのようなチュイル
そしてノワゼットに飾られたシフォンのように薄い焼きショコラ(削りショコラ
ではない!)なんでしょう!そっと口に運ぶと、ただ薄いだけじゃない強烈な
焼きの美味しさが襲ってくるのです。木の葉で作った芸術品のようです。
もちろん、主役のガトーも素晴らしくて(多分どれを選んでも美味しいの)
ショートケーキのジェノワの食感もノワゼットの密度も、ずばりきさ家の
ストライク。時間が許せばもう1つ、2つ食べたいと思ったのですが、
電車の時間(と、駅に向う途中のホームセンターに寄りたいとダーが。
何もココで!と思うものの、赤坂近辺にホームセンターなんて無いし)
の都合で1時間弱でお店を出ることに。

帰りがけにプティガトーのケースを見たダーが「あれ、美味しそうだね。」
と三角サンドイッチ形のショコラのお菓子を指差しました。うんうん、あれ
気になったんだよね。
驚いたのはヴァンドゥースの方たちのレベルの高さ。まるで都内の一流店
と見紛うほどでした。シェフのお人柄を慕ってこられたのかな。
必ずまたココを訪れる日が来ることでしょう。どんなに遠くても、足を運ぶ
価値のあるお店に出逢えるのはホントに嬉しい。


ホームセンターに寄って結城駅までは自転車ならすぐの距離。水戸線の
時間に合わせて(帰りも小山まで走るのは逆風なので無理)向いました。
でも宇都宮線への乗り継ぎは極めて悪く(急ぐ方は新幹線、ということで)
それも織り込み済みなので、朝ボトルに用意してきた珈琲を取り出し


小山駅のホームでツオップで買ったカツサンドとテリヤキチキンパンで
遅めのお昼ごはん。そうそう、この食パンが食べたかったんだよ。惣菜
パンがきっちり美味しいのはやっぱり嬉しい。


更に北上して宇都宮駅に到着したのは16時半前。事前に電話をした
ところ「例年通りなら大晦日の17時までは開けています。」とのことで
急げ急げ。そうそう、宇都宮駅駐輪場にレンタサイクルがありました。
丸腰18きっぷでも楽しめそう。次の機会は使ってみようかな。


薄暗くなる頃にクロッシュに到着しました。販売だけの小さなパティスリー。
が、焼き菓子は見事にスッカラカン。本当に宇都宮まで来る事が出来るか
自信がなかったので取り置きはお願いしていませんでした。いや、むしろ
ココの残りモノには福があると信じて来たというべきかも。
残っていたプティガトーの中から一番崩れなさそうな形のアルピスト・380円
タルトはりんごと洋梨・各300円、ショコラオレとショコラノワール各180円
リリエンベルグとタダシヤナギで修行された秋山シェフのお菓子は、華美では
ないけれど繊細な美しさのあるものでした。
いつものクーラーバッグを取り出して「すいません、この中に収まる箱で
詰めていただけませんでしょうか?」「ちょうど良い具合かと思います。」

そして「すいません、この辺りに餃子屋はありますか?」と、ダー。
おいおい、ココで聞かなくても(きさは来る途中にあった交番で聞く
つもりだった)と思ったのですが、秋山シェフとマダムは大晦日の夕方に
小さな自転車を連れて名古屋から現れた珍客に親切にしてくださいました。
お二人は顔を見合わせて「○○か△△かな。」「○○は駅ビルにもお店が
あるわ。」手持ちの地図をお見せすると丁寧に道順を教えて下さったの。

最初に○○の本店を目指しましたがお休み。そりゃ大晦日の夜だもの。
仕方が無いよね。「駅に向う?それとも・・・」
教えて頂いたもう1軒を探す事にしました。が、肝心の店の名前を忘れて
しまいました。でも場所は地図を見て判っているので、その記憶を頼りに
向います。


どうやらココに違いない、と餃子天王に入店。注文はダーにお任せ。
肉、シソ、ニラ、キムチの4種類の焼き餃子盛り合わせを注文しました。
お客は先客の1組だけ(まぁ普通大晦日の夕方に餃子は無いけどね)
でした。正直、大丈夫かな?と思いつつ席に着いたのですが、
地元の方(しかも食のプロ)に教えていただくお店は間違いないっ!
結構大きめの餃子なので、この大皿が現れた時には食べきれるか?
と思ったけれど、どれも美味しくて完食。特にシソが入るとさっぱり
食べられて飽きる事はありませんでした。
いやいや、また宇都宮に行く機会があれば是非とも再訪したいお店。
クロッシュさんからも近いしね。駅から少し遠いけど自転車ならば全く
問題なし。こちらのオーナーご夫妻もとても親切で大満足。


17:53の湘南新宿ラインに乗りながら「このままずっと乗ったら
鎌倉に行けるなぁ。18きっぷ使い倒せるなぁ。」と思ったものの
さすがにそこまでのパワーはありません(笑)
新宿〜四谷と乗り継いで赤プリに帰還したのは20時半。
大晦日にこんなに遅くまで出歩いたのは初めてだよ。


夕食?にツオップのコロッケハウスを切ってみると、コロッケがホントに丸の
まま入っていて楽しい。やっぱりジャンクなパンも好きだわ(笑)
2008年最後のケーキはクロッシュのアルピスト(ハープ奏者の意)、ムース
にコンポート、クーリと洋梨の魅力に加えてアーモンドビスキュイの美味しさが
堪能できます。まさにハープの音色のように優雅なお菓子でした。

18きっぷと折りたたみ自転車をフル活用できた大晦日になりました。
2008年は輪行ポタが少なかった(特に名古屋圏で)けれど、来年は
もっと出かけられるとイイな。
きさ家は2009年も素敵なお店との出逢いを求めて探索し続けます。

日記目次へ

ホームへ
Ads by TOK2