12月30日(木)
今年もきさ家は年末年始の6日間はお江戸で過ごすことに。さて、今回は
どうしよっか?と思ったりしたけど、やっぱりデリカ号で名古屋から脱出。
今回は6日間のうち最初と最後の日は自転車抜きの計画です。
渋滞を避けるため午前3時半に東名高速へ。用賀でようやく明るくなりかけ
今回は首都高速から見慣れた景色を眺めながら埼玉・戸塚安行へ向います。
と、言っても全然早すぎるので近くのファミレス(何年ぶり?)で時間を潰す
うちに隣町に面白そうな場所があると判って行ってみることに。
日本最古の閘門式運河・見沼通船堀(みぬまつうせんぼり)は徳川吉宗の命で
作られたそうです。現在は親水公園として整備されていて、朝の散歩には丁度
良いところ。長閑に走る武蔵野線を北に眺めながら日向ぼっこするうちに時計
あっと言う間に過ぎて、急いでデリカ号に戻って最初のお店へ。
開店15分後にアルカイクに到着。関東遠征でパティスリーにデリカ号で乗り
つけるのは今回が初めてじゃないかしら?
まずは冷めたてのハラハラのクロワッサンが朝ごパン。そしておめざには、
真っ白な雪山のようなシャモニー。中にはマロンペーストとマロン、そして
タルトの中にもマロンが焼きこまれていて、栗好き〜には堪らないっ!
ダーが選んだのはフレジエ。一口食べて、きさが「1軒目はココに行く!」
って言った意味が判ってくれたみたい。3月に単独上京して初めて訪問して
からずっと、二度目のチャンスを狙っていたの。
ホントはもっと食べたかったんだけど、この後の予定もあるので控えめに。
ただ食べようと思っていたセルヌは「まだ中が冷たいままなので。」との事で
残念。連れて帰っても今夜は夜おやつは無理だと思い、次の機会に持ち越し。
サロンでお菓子を頂くうちに、高野シェフ魅力的な常温タルト&パンたちが
どんどん棚に並びます。マダムはきさの事を覚えていて下さっていて(まぁ
あんな買い方する客はそう居ないが)マダムのプッシュにより玄米ガレットを。
前回絶品だったタルトショコラは出来立て運搬危険なので、タルトオランジュ
そして迷いに迷ってリンヅェール(リンツァートルテ)、生地の美味さも然る事
ながら、フランボワのコンフィチュールやオレンジコンフィの素晴らしさは感動。
そうそう、サブレフロマージュもリピ買いしましたが、やっぱりコレはウマイ!
地味美味なるお菓子なのです。
そしてビックリするのは食事パンの充実ぶり。食パン、バゲット共にコレは本当
にパティスリーのパンとは思えないもの。舞茸のフォカッチャはそのままよりも
温めると、そりゃ〜もう凄いことになっちゃいました。ホントは、もっとも〜っと
買いたかったんだけど、今回はグッと堪えたのです。理由は、また後で。
マダムともう少しだけお話したかったけれど、先を急がなくてはなりません。
「また伺います。」とご挨拶し、デリカ号に乗り込んで春日部へ向います。
2軒目のお店ではお菓子なオトモダチがご一緒して下さるのです。
春日部と言えばオークウッド。こちらも春に続いて二度目の訪問なのです。
ショップのドアを開けると、Kさんが「まさか?」というお顔でこちらへと目を
向けられました。ええ、そのまさかなのです。春にはお会いできなかったけど
二年少しぶりにKさんと再会が果たせて良かった。色々とナゴヤ裏話などを
聞かせていただくうちに、もう11時を過ぎたのでカフェへ移動することに。
ショップに飾られていたフェルト製のケーキがリアルで可愛すぎてもうメロメロ。
でもまだ可愛いモノがお店の中で待っていたのです。
ランチを注文したところで、オトモダチからのお土産が。きゃ〜!エルメ様の
食玩だ!しかも新年ガレットデロワ&カヌレ♪なんちゅ〜可愛いのよぉ〜。
美味しく頂けるお菓子も頂きました。ル・ガリュウ・Mの焼き菓子をいろいろ。
初めてのお店なので嬉しい♪・・・それにしてもケーキを食べに来るのにカメラ
2つ(+三脚)を持ってくるとは(笑)
奥に小さく写りこんでいる一番乗りの男性はパティシエと思われ、普通じゃない
食べっぷりが気になってしまうのでありました。
ランチは鱈と白菜のリゾット、サーモンとじゃがもの味噌バター風味のキッシュ
そしてローストポークと3種の根菜 りんごのピューレ添えを注文。いずれも南瓜の
スープ、そして飲み物もついて1000円〜1500円と良心的なお値段なのですが
お味はパティスリーのカフェのレベルではありません。横田シェフもお見かけする
ことが出来て嬉しい〜♪
3人揃って飲み物は紅茶を選んで、デセールと一緒に出してもらいました。
紅玉のスフレ、かぼちゃとピスタチオのモンブラン、栗のクレームブリュレの
3品を。優しい甘さのリンゴのスフレも、栗のブリュレに添えられた洋梨の
ソルベも美味しいんだけど、一番嬉しかったのはピスタチオアイスだったり。
かぼちゃのモンブランクリームもね。ただ、栗のブリュレ(中はチョコタルト)
もなんだけど、各々のパーツだけで食べる方が全部一緒に口に入る時よりも
美味しかったのは・・(^^;
名古屋催事の復活の可能性は極めて低いそうですが、でも全然ヘーキ。
だってオークウッドの魅力を堪能するにはお店にお邪魔するしかないって
知ってしまったから。ああ、次に行けるのはいつかなぁ、なんて思いつつ
お気に入りの焼き菓子を連れて帰ります。食後にショップを覗くと今度はMさん
のお顔も拝見することが出来ました、ビスコッティ、ギモーヴ、バナナブレッド
そしてチーズサブレ。何度お邪魔してもこの4つを買わないことは無さそう。
デリカ号は首都高で都内へ、今日から6日間過ごすホテルへと向います。
例年までのビジネスホテル暮らしから一転、ナンと赤坂プリンスですのよ!
結果的にこの選択は良かったなぁ、と思いました。予算が許せば、だけど。
自転車以外の荷物を部屋まで運んでもらい、西向きの21階の部屋へ。
窓からはビルの隣に真っ白な富士山が見えるのです。夕焼けの頃が美しい
部屋でした。
今日は起きたのが(寝たのが、じゃないよ)2時半だったからね、ちょっと眠たく
なったのでオトモダチとは一旦お別れ。少しだけ休んでスペシャルディナーに
備える事にしました。
16時半ごろホテルを出て、最寄の赤坂見附駅はこれまで何度も利用した駅。
銀座線で表参道まであっと言う間です。
モリハナエビルのラ・メゾン・デュ・ショコラへ。今日が年内最終営業日で
滑り込みセーフ。自分用としては高額なおやつであることは間違いないの
ですが、チョッとお洒落して、これから素敵なディナーに向うというところで
高級ショコラを買うなんて、すっごくイイ気分。でも所詮は庶民のコなので
ボンボンショコラ2つ、ガナッシュを2つが精一杯。
ここで素敵な保冷バッグを見つけました。奥はパティスリーで良く見かける
サイズですが、手前の横長タイプ(色目も少し違います)に一目惚れ。
明日から正月休みということもあって試食を二人で3粒(これだけで千円
近いのに!)させてもらってゴキゲン。なかなか手の出ないお値段ですが
こちらのお店も、丸の内のお店もヴァンドゥースさんたちの接客は素晴らしく
楽しんでお買物が出来るのが大きな魅力なのです。
表参道ヒルズをするっと歩いて(JPエヴァンを覗いたものの、伊勢丹に
行く機会が今回はありそうなので今夜買うことはないなぁ〜と)ゆっくりと
ディナーのお店に向かうことにしました。あ、ベネトンでセールだった靴を
買っておけば良かったなぁ・・・。
いつもは自転車で向う道を今夜はゆっくり歩いて。もうお休みに入っている
スイスのショコラトリーの正月ディスプレイに見入っていると、オークウッド
にお付き合い下さったオトモダチが登場。3人で眺めていると、信号の先に
更にお二人のオトモダチの姿が見えました。
「お店に着く前に全員揃っちゃったね。」と言いつつ歩いていくと、神戸に本店
があるショコラトリーが。まだ少し時間があるので覗いてみました。しかし他所
のショコラトリーの袋をぶら下げて入っちゃうのは拙かったかな(^^;
きさ家がお江戸通いを始めた頃からずっとランチにお邪魔しているお店
に、初めてディナーに伺うことが出来ました。年末最終日のディナーは
そりゃ〜凄い豪華版らしい、という噂。
今回はまずコチラの予約を一番最初にしたのでした。その後にホテルは
タクシーで帰っても高くつかないところが良いね、って(←どんな順番・爆)
毎年小さな自転車で現れるきさ家のことをお店の方も覚えて下さっている
ようで(まぁそんな客は他にはいないだろうし)いつものように和やかな
雰囲気でお任せのディナーは始まりました。
「今日は自転車じゃないから飲みますよ。」「今夜はグラスワインが全部
840円でお出ししております。」そりゃ凄い!
軽い白をいただきつつ、口取りはドライトマト、チーズ、オリーブ。もう当然
ながらオリーブオイルも含めて上質なもので、おもわずニンマリ。
じゃがいもとほんの少しお醤油の入った自家製プチパン。どれだけでも口
に運べる(この魅惑のスパイスが危険なシロモノ)けれど、全員”まだまだ
セーブしなきゃ”という気持ちを抱えています(笑)
前菜の有機野菜のテリーヌが運ばれてくると、あ〜!小嶋シェフのお料理!!
テンションがグッと盛り上がります。こんなにも美味しく野菜を食べさせて
下さるなんて。岩塩をパラリとしてあるお野菜の周りの鮮やかなドット柄は
黄色いマンゴー、オレンジのパプリカ、赤いビーツ、緑のバジル、ベージュは
にんにくの効いたバーニャカウダのようなソース。長芋、茄子、人参、蕪など
を軽くゼリー寄せにして小松菜?でグルッと巻いてあります。どんなソースと
相性が良いか試しながら頂くのは楽しい。
続いて白子のキッシュ仕立てにたっぷりのサラダ添え。もちろんチーズは入っ
ていません。濃厚な白子がトロリとして、これは堪らない!ベシャメルソース
に白子を合わせれば、チーズがなくてもリッチな味わいになるんだ〜。これは
勉強になります。(それが試される時がくるかどうかは疑問だけど)添えられた
長期熟成のバルサミコが全体を引き締めて、白いのが更に美味しい。
パスタは海の幸をふんだんに使ったトマトソース。にんにくがしっかりと効いて
いて、しっかりしたトマトソースよりもダイレクトに具の美味しさが出ていて
トマトの旨味がでしゃばらずで、とても美味。そしてココでパンのお代わりは
いかがですか?と。そりゃ要るに決まってるでしょう。このパスタソースを
拭わずにはいられないもの。白いのが空になって、当然のように赤いのもね。
そしてメインのお皿がやってきました。むむむ、コレは!
黒米などを詰めた鳩のローストに、これでもか!とトリュフを削って〜
奥に添えてあるのはインカのめざめ。こんなにトリュフを目の当たりに
したのは当然ながら人生初だわよ。5名揃ってそんな調子なものだから
Hさんが丸のままのトリュフをテーブルに持ってきて下さいました。
小さなおはぎくらいの大きさで、軽く10万(それ以上)はするのだとか。
これまた人生初の鳩肉は、肉も鶏よりもずっと赤くて貧血に良さそうな
濃厚味(レバーがダメな方はダメかも)です。ここにトリュフと赤ワイン
とインカのめざめ、って!もう盆と正月がいっぺんに、という状態ですわ。
これがトリュフの香りなんだわ〜と、最後は骨を手づかみで食べてしまう。
お肉も美味しいんだけど、旨味を吸った黒米が殊更に美味しくて、でも少し
しか入っていなかったのでもっと食べたかったな〜〜と言いつつも、お腹は
パンパン。
でもドルチェは別腹に決まってる!鮮やかなフレッシュベリーがたっぷりの器が
目の前にやってきて、お好きなだけどうぞ、って。そんな困る事を言わないで。
生ベリー70%、ベリーのジュレ、クリームとベリーのクリームとスポンジも少しだけ
ベースにあったかな。ベリーだらけのトライフル(それじゃ英国のお菓子か!)の
ようなドルチェです。
このドルチェをサーブしてくれたスタッフさんは、なんときさ家のすぐご近所が
ご実家ということで、あらビックリ!南青山で超ローカル名古屋ネタで盛り上がる
珍事となったのでした。
こちらでの飲み物はフレッシュハーブティと決まっているのですが、オトモダチ
のカプチーノが可愛かったのでパチリ。ドライ苺&ホワイトチョコ、何度か頂いた
ことのあるカタラーナ(ドライフルーツの入った焼きプリンのようなお菓子)を
食べて、ハーブティのポットが空になるまで3時間近く。
美味しいモノを、楽しくテーブルを囲んで食べられるシアワセ。
お付き合い下さって本当にありがとう。
この夜の話題は色々と尽きなかったけれど、一番盛り上がったのは”ダース”だね。
きさ家の財布には贅沢な予算のディナーですが、いつだって小嶋シェフのお料理
とお店のサービスはお値段以上の満足度なの。今夜は”ファン感謝デー”ですから
って、いつものディナーよりもグッと豪華だったしね。
お見送りに小嶋シェフも出てくださり、「また来年もよろしくお願いします。」と
ご挨拶してお店を後にしました。
これで念願のディナーデビューも済ませたから、次なる野望は・・・もうアレだけ。
どうにかお休みをとって参加できる日が来るとイイなぁ。
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