11月10日(土)

11月の最初の日、愛しのブーランジェリーからメールが届きました。
「11月10日に1周年のパーティを行います。ちょっと遠いですけど
・・・お越しいただきたい。お土産にはスペシャルなパンを。」と。
行きたい!行きたい!でも先月は東京で豪遊したばっかり。さすがに
2ヶ月続けて東京に行く訳にはいかないよ。年末年始にも東京なのに!
ダーは仕事みたいだし、翌日の日曜日は午前中から予定が入っている、
日帰なんて無理だよ〜、諦める理由ばかりが頭を過ぎります。
翌々日の週末には蓼科で豪華ランチ一泊旅を堪能して、秋の行事は
11月最後の週末の予定で打ち止め、と諦めをつけて断りのメールを
入れよう、と日曜の朝には決心していました。
ところがその日曜日の午後、その決心をした壁にヒビを入れる勇者が
現れ、結局日曜の夜には激安バスを漁るダー。一言も「行ってきたら。」
なんて言わない、でもバスの予約を率先してくれるので、行ってこいと
言ってくれたものと解釈して行かせて貰うことにしたのでした。

   
土曜日朝の名古屋駅太閤口にはバスツアーに参加する人でごった返し
ていました。9時出発のバスに乗り込みます。座席は予め決められて
いて、最後部の窓際でありました。女性がとても多く、男性は前方に
固められています。リクライニングと足置きと脚置き、簡易テーブル
もついていて、観光バスより前後のスペースも広い感じ。何といっても
片道4000円なんだもの!東京駅に14時半到着予定です。

   
東名高速では牧之原、海老名の2箇所で各15分ほどの休憩(帰りも
同様)があります。用賀までは順調そのものだったのですが、首都高
に入ってからはノロノロ運転。六本木通りで降ろしてよ!と心の中で
叫んでしまう。でもこの渋滞も予め織り込み済みのようで、ほぼ定刻
に八重洲口に到着しました。大丸が移転して最初の週末ということで
結構な賑わいです。
メインのパーティは18時半から。今からの4時間をどう過ごそうか?

   
   
飯田橋から坂をてくてく上り、先月初めて訪問したカーヴァンソンへ。
あの時、ガラスケースの中で輝きを放つタルトタタンを無理やりにで
も食べなかった事は、あの週末の唯一の後悔。その無念を晴らすべく
やってきたの。ケーキの予約・取り置きは受けていないので、食べられ
るかどうかは運次第なのですが、やはりお菓子の神様はちゃんといる。
入店時は最後の2つ、最後の1つも次に入店したお客様がお買上げ。
ギリギリのタイミングで無事入手。これを今日の昼ご飯にするんだと
決めていたので、道中ジュース1杯だけで過ごしていたの。
バルケットオマロンも前回気になっていたので、これはお土産、更に
ナッツぎっしりのタルト、シュケットもお土産部隊へ。保冷用バッグを
用意してきたので、どうにか大丈夫かな?
タルトタタンは早速駅前のカフェでこっそり。だって誂えた様に階段下
の死角席が空いていたんだもの。林檎の酸味とキャラメリゼのパリっ
そしてパイ生地、想像通りの林檎満載タタンに満足。

   
飯田橋から今度は南北線に乗り、溜池山王のウィーンへ。カヤヌマの
バウムクーヘン、先月食べて衝撃を受けたので(そしてダーもいたく
気に入っていたので)予約して伺いました。お店の前にはベンツが2台
と待たせているタクシー、折り畳み傘を差して歩いて着たのはきさだけ。
バウムクーヘンだけ、のつもりが目の前でアプフェルシュトゥルーデル
のキャンセルが出たので、これも神様のお告げと信じて購入。隣の丸
いお菓子はシュネバーレン(雪だるまの意らしい)は球体の食べ物に
目が無い勇者へのお土産に。クッキー、どうしようか悩んで悩んで、
でもまだ次の店があるし、とこの4点で打ち止め。

   
   
今度は銀座線で渋谷へ。初めてフードショーを覗く。土曜日の4時半
人混みにうんざりしながらオリジンーヌ・カカオへ。高島屋アタックで
お世話になったKさんが売り場にいらして吃驚。でもKさんはもっと
驚かれたことでしょう。生ケーキのフルラインにうっとりしつつ、現実に
持ち帰る事を考えるとケーク(名古屋には持って来ていなかったラム
レーズン)焼き菓子、そしてボンボンショコラをKさんと相談しながら
選ぶ。もちろんフランボワとピスタチオは外せない。クリスマスケーキ
はアリキャンテ・ノエルを予約したよ、と伝えると、本店でも取り扱い
していないのだとか。やっぱりお菓子の神様は味方についてる!
今度は自由が丘でお会いしたい、と思いつつ地上へ。

すっかり真っ暗になった渋谷駅西口、あまりの雑踏に怯みながらバス
乗り場を探すと、目指すトランセは目の前で発車してしまった。でも
歩くのはツライので次の便に乗り、代官山フォーラムで下車。

   
   
   
名前だけは知っていた「セーヌ川に雨が降る」の意味の「イル・プルー・
シュル・ラ・セーヌ」弓田シェフのwebコラムを読んだのは今回の東京
行きを決めた後のこと。とても全部は読みきれなかったのですが、少し
読んだだけで、これは絶対に行かなければ!と思ったの。更にお店で
冷蔵ケースを見て、軽い眩暈を感じた。帰宅してダーにその写真を見せ
ると、ダーもすぐに思い出した。きさ家の想い出の底に埋められたまま
のケーキ屋さんの事を。名古屋で一番愛するケーキ屋さんだったのに、
残念ながらずっと前に閉店してしまったの。あのお店のパティシエは
きっと弓田シェフのお弟子さんだったに違いない。
思いがけず、あの想い出の味のオリジナルに出逢う展開に独り興奮。
2人テーブルが3つの小さなカフェでヘーゼルナッツのバタークリーム
ベースのマロンロール(勿論予め電話で予約)を。想像通り大きいので
後はお土産のお菓子だけ。クーロンヌ・プラリネ、クロワッサンザマンド
あんデニッシュとガトーバスク。それに数少ない日持ちするお菓子を、
とパート・ド・フリュイとアマンドゥショコラを選ぶ。リーフパイをおまけ
してくださったのですが、これも素晴らしく美味。もう食べなくても
美味しいのが判るんです。ダーが一緒じゃなかったのが悔やまれる。

代官山を後にしたのは17時50分。パーティ開始まで40分もあるん
だから、あの渋谷の雑踏に戻るくらいなら三宿まで歩こう。幸い雨も
止んでいて、美しいイルミネイションの街〜静かな路地に佇むお洒落
なアトリエを眺めながらの散歩は丁度良い。だってケーキ、食べたし。
地図も持っているから大丈夫、と思ったのは山手通りまでだった(爆)
迷路のような路地に翻弄され、途中何度タクシーに手を挙げそうにな
ったことか!でも近いのは判っているので根性で歩くと定刻に到着。

   
シニフィアン・シニフィエの半地下の入口階段には溢れそうな人だかり。
受付で6000円の会費(お店のイベントはいつも6000円らしい)を
支払います。お店の3人の販売スタッフと志賀シェフ以外は面識のある
方もwebのお付き合いが有る方も居ない空間です。身の置き場に少々
戸惑いつつ、まずはシャンパンを頂ます。

   
お客様は次々に増えて、厨房は上着や手荷物の預かり場と化していま
した。お誘いのメールを下さったスタッフのAさん、Sさん、Uさんが次々
と笑顔で出迎えてくれたし、志賀シェフも高島屋アタックの事を覚えて
くださっていて感激。M.O.F.熟成士エルベ・モンス氏との豪華競演の宴。
お代わりしたシャンパンで乾杯の後は、怒涛のマリアージュが次々と。

   
   
圧巻だったのはインカのめざめ乗せラクレット。カウンターに並んだ
高そうなチーズはモンス氏がじゃんじゃんカットしてくれます。白は
危険なフルーティなワイン。あれ?もうグラスも空じゃん。チーズも
ブルーやシェーブルの濃厚なモノがじゃんじゃん出てくるので・・・

   
赤ワインにも手が伸びる。そしてこれが美味しい。青カビのチーズを
クレヨンのような味だと思っていたのに、志賀シェフのパンとワインと
一緒に口に運ぶと、魔法のように美味しい。山羊のラクレットも、常温
のラクレットも。でもモンドールの美味しさにはまだ目覚める事は出来
ず猫に小判状態。店頭には並ばないキャラメリゼした林檎入り(洋梨も
あったらしい)のパンやチャバタも当然ながら激ウマ!

   
宴の最中の店内はこんな状態。あの空間に80人も詰ってるのは壮観。
知らない方ばかりのパーティでも、どうにかなるもんです。高島屋アタック
最終日の志賀シェフのトークショーで最前列に陣取っておられたご夫妻
に思い切って声を掛けてみると(てっきり名古屋人だと思ったら)なんと
東京から遠征して志賀シェフの応援に・・・って凄すぎる。お帰りの時
にも少し話をさせてもらったのですが、彼の手には塩芳軒、お連れの
ご友人の手には嘯月の紙袋。「ちょっとデパートの催事で。」ってね〜
やはりシニフィアン・シニフィエの常連さんは玄人ばっかりだわ。
また志賀シェフの御本を手掛けた出版社のエライ方や、地元のグルメ
に精通する方ともお話できて、独りぼっちで大丈夫?と不安な気分は
ドコへやら。すっかり楽しい美味しいを満喫なのでありました。
345さん>やっぱりお店の名前を書いて頂いて正解でした。やっぱり
酔っ払いには覚えられませんでした〜

  
  
最後に大好きなチーズケーキとパネトーネをいただいて、志賀シェフの
ご挨拶を以ってお開きとなりました。お土産にbioのチェリーをグラッパ
に漬けたのを目一杯練りこんだボジョレーの為のパン。絶対他所では
真似できない、志賀シェフの新たな作品をいち早く食べられて幸せ。

  
20時半にお開きになったのに、後片付けのスタッフの邪魔をしながら
22時まで粘る一番遠来の参加者なのでありました。シャンパン2杯、
白、赤、白、途中からお水も入れつつでしたが、良く飲んだ!そして
食べたよ〜。歩き疲れた脚を休めつつ、長時間居座ってしまいました。
片付いてすっかりいつもの様子になった店内でシェフと天使3人組の
写真を撮ってお別れ。お正月、忘れてないからね〜。

  
  
東京駅に戻ってきたのは22時50分。バスの乗車時間まで少しだけ
大丸へ。少し引っ込んだ場所にあるエレベーターで13階へ上がると
駅のホームが眼下に望めます。
13階は午前0時まで、12階は23時まで、珈琲が飲みたいなぁ・・・

  
12階のバー・カーディナル・トーキョーで片付けかけているのを承知
で「珈琲を1杯頂けませんか?」と尋ねると、快くカウンターに座るの
を承知してくれました。ふぅ、これで落ち着いて長距離バスに乗れそう。
値段を見てビックリ!350円ですって。この場所でありえない〜
もちろんバーだからアルコールもOK。東京の最後の1杯にピッタリ。

  
やけに明るい東京の夜空を眺めつつ、23時半出発のバスで名古屋へ。
午前5時半前に名古屋駅に到着し、始発の地下鉄に乗って帰宅した
のでした。最寄り駅まで迎えにきてくれて、お風呂を沸かしておいてく
れたダーに心から感謝。行かせてくれて本当にありがとう。

弾丸で行ってしまうのも、行く先々で嬉しい&ビックリの出来事があ
った事も、全ては背中を押してくれた勇者のお蔭。そして誘って下さ
ったスタッフの皆さんのお蔭です。夢のような楽しい一日でした。

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