5月4日(金)

伊豆2日目のメインは2つ。湯河原のパン屋さん”ブレッド&サーカス”
と長泉町の”クレマチスの丘”。そもそも伊豆行きの決め手になったの
は数年来の念願だった”クレマチスの丘”に遂に行くべき時が来た!
という事だったのだ。3日間の日程の中でもうの1つ軸になったのは、
木曜、日曜休みのブレッド&サーカス。クレマチスの丘へは当然デリカ
号で向うとして、湯河原行きの行程に頭を悩ますのでしたが・・・


湯河原までデリカ号で向うのは駐車場の確保とその後の行程(渋滞が
怖い)を考えた末、熱海にデポして東海道線で1駅だけ輪行することに
しました。熱海サンビーチの駐車場にデリカ号を停めて、朝の熱海を
ぷらぷら。途中で追い越した甘夏過積載のスーパーカブのおっちゃん
も初代のお宮の松の横までやってきて営業開始してました。

 
坂を上って大湯間欠泉までやってきましたが、どうやら間欠泉は営業
時間外だったみたい。この間欠泉は現在は人工的に噴出しているそう
ですが、書いてある時間通りに待ったものの音沙汰なしでガッカリ。

 
熱海駅へ続くアーケードも結構な上り坂。お土産物屋はちらほら開店
しています。蒸したて温泉まんじゅうを買うものの、見事な”エセ蒸し
たて”。この3日間で口にしたモノの中で唯一のハズレ。ちなみに黒糖。
こんな商売をするから「名物に美味いものなし」なんて言われるんだ。

その地域に伝わり続ける味はホンモノ。往々にしてホンモノに出逢う
には少しだけ手間が掛かる場合が多いのですが、その行程を楽しめ
るのであれば美味しいモノを楽しむのは容易いんだけどな。

 
熱海駅で停車する特急富士・はやぶさ。コレってブルートレインだよね。
そういえば高山のトランブルーもブルートレインって意味だったっけ。
そんな事を思ううちに普通電車に。終点まで100分で東京か、と思い
つつ1駅のみ、湯河原までの輪行。トンネル続きで時折見える国道は
酷いカーブ続き。やっぱり電車にして良かったのかも。


湯河原に到着して先ずはお店の場所を確認。既に外にはパンの香りが
漂い始めています。まだ9時半前、あと2時間ほど経ったら再びココへ
やってくることにします。
”独歩の湯”にも行ってみたかったので、ユルユルと温泉街を目指しま
す。川沿いの小道の方が安全みたいですが、土産物屋が並ぶのを見た
いので上り坂をゆっくりゆっくり。

 
 
温泉まんじゅうの本命”ゑふや本店”で一休み。きび餅が有名なお店
だそうですが、ココの温泉まんじゅうはイケていると聞いて寄ってみ
ると、太っ腹な試食が用意されているじゃありませんか。しかもお茶
付きですのよ。きび餅を1つずつ、温泉まんじゅうを半分っこ。こちらは
確かに出来立ての美味!月曜まで日持ちするようなので、6個入りの
箱詰め(バラ売りもしてくれるのだが潰れ防止)を購入。その都度厨房
の出来立てを詰めてくれるのが嬉しい。お店のおっちゃんに帰り際に
声をかけられた。子供の頃、配達で旅館廻りを自転車でしなくてはな
らないのはそりゃ〜大変だった、と。この言葉の意味を後で思い知る
羽目になるのですが・・・

 
温泉会館から独歩の湯に向う道は、竹本さんの日記の記憶にある通り
の激坂が待っていました。もちろん17%の標識を見た瞬間、押歩きに
なった事は云うまでもありません。独歩の湯の入口にクルーソーを停
めさせてもらって、今度は急坂を下って入口へ。10時からの営業と
言う事で少し待って入場。いくつの足湯を楽しめのるか楽しみだぁ〜

 
 
300円を支払ってロッカーの中のサンダルに履き替え、靴や荷物など
を預けていざ足湯へ。陽射しが厳しいので東屋の付いた足湯に陣取る
と、あれよあれよと言う間に場内は凄い人、人、人。・・・とてもじゃない
けれど足湯巡りをするどころではありません。それよりもこの場に留
まってまったりした方が良いなぁ、と結局30分ずっと同じ湯で過ごした
のでした。うっかり足をすべらせて服を濡らしてしまっても、この天気
ならすぐ乾いてしまいそうなくらい爽やかな五月晴れです。

 
帰りは川沿いの気持ちの好い道をすぃ〜っと下って。これは楽チンで
イイ道だわぁ。もう開店時刻も近いので、とりあえず様子見に行こう!

 
湯河原駅から少し離れたところにある”ブレッド&サーカス”は凄いパン
屋さんなんです。日、木休み、予約も取り置きも一切不可能。何が買え
るかは運次第。12時頃が一番商品が揃うらしい、との情報でしたが
お店の中には既にお客さんで一杯だったので、どんな様子かとダーを
外に残して(右の黒い犬に遊んでもらっていたらしい)中に入ると・・・

 
きゃ〜〜殆どの棚にパンがびっしり。連休中は早めに焼き上げてたのね。
ホームページで気になっていたモノがあっちにも、こっちにも。もう手当
たり次第にトレイに乗っけます。次にいつ来られるの?と思うと、つい。
クラクラしちゃいそうな店内の様子はお客様が多くて撮るのは断念。コレ
が買い込んだパンの全貌(と言っても隠れている物も多数あり)
石臼挽全粒粉カンパーニュ 1/2
フランスコッペ
フルーツバンドル
ポテトクラウン 1/2
テキサスコーンブレッド
チョコクランベリー
グラマラススコーン
オートミールチョコクッキー
全粒粉クッキー
チョコレートオランジュ
チョコレートローフ
濃厚トリプルチョコマフィン
クロワッサン
プチホワイト
ツイストバニラレーズン
唯一心残りだったのは、ウエハースが買えなかったこと。こればかりは
運だからね・・・仕方無い。もうきさのココロはこのパンを早く食べたい〜
って気持ちで一杯。でもダーはもうお腹がすいているはず。

 
という事でブレッド&サーカスの斜め向かいの蕎麦屋兼食堂でお昼に。
カレー南蛮そばを啜ります。あぁ、ますますパン食べたくなってきた。
ダーはカツ丼を。ちゃんと注文の都度トンカツを揚げて作っておられ
ました。小上がりでパンの荷物整理も出来て、出発準備完了。今日の
この買物の為にダーのクルーソーにもキャリア+パニアで向ったのだ。
でも輪行ではパニアを2つとも一人で持つのは辛い〜。パンって重っ!

 
湯河原駅に引き返してホームで電車を待つ間にツイストバニラレーズン
とクロワッサンをぱくり。ぱくり。ぱくり。嗚呼、止まらないぞ、コレ。
軽いんだけど味がある、風味豊かなんだけどしつこくない、そして安い。
勿体無いから一気に食べるな!いや、デニッシュ系は早く食べた方が
サクサクで美味しいよ!両方の言い分が葛藤しつつ、結局美味しいうち
にサクサク系2個は食べつくしてしまうと電車が入ってきました。


熱海に戻って丘の上の駅からデリカ号の待つサンビーチの駐車場に戻
ります。おぉ、これは素敵な景色!逗子か葉山みたいです。すぅ〜っと
坂を下って行くと、初めて自転車を何台か見かけました。もちろん彼ら
はバリバリのサイクリスト。でも軟弱きさ家はコレで自転車は終了っ!

デリカ号に戻って向う先は、今回の伊豆行きの一番の目的の場所です。
クレマチスの丘は庭園といくつかの美術館とレストランの複合施設で、
アクアパッツアの日高シェフ、そして青柳の小山シェフがプロデュース
する2店が揃う場所。美味しいモノは約束されているし、やはり行くなら
クレマチスの花の季節でしょ!と。そして今回は更なるオマケ企画も。
クレマチスの丘へは三島駅から無料シャトルバスが出ていますが、そ
れ以外は車以外は来る術は無さそうなくらいの坂の上にありました。

さすがに連休中とあって駐車場が混み合っていて、少しはなれた場所
にどうにか停める事ができました。さっき買ったブレッド&サーカスの
パンの入った大きな袋を抱えて入場券売り場に向います。今日のこの
陽気では車内にパンを放置したら大変な事になってしまいます。でも
美術館には無料コインロッカーがあるはず・・・やっぱりちゃんと完備
されていました。日没まではココに入れておけば安心。


さて、まずはbasara茶屋でおやつにしましょ、と思ったらまだランチの
お客さんに料理すら出終わっていない状態。とてもゆっくりは出来そ
うにないので、先にイタリアの彫刻家 ジュリアーノ・ヴァンジの作品を
美しい庭園に配した彫刻庭園美術館&クレマチスホワイトガーデンを
廻る事にしました。

 
 
 
光と風の中に溶け込むヴァンジの作品と沢山のクレマチスの花と緑。
ああ、思った通りの素敵な場所です。クレマチス以外にも季節の花々
が良く手入れされています。作品を間近で見ても、離れたところから
見渡してもイイの。もちろん、屋内展示室も充実しています。1時間
ほど軽く見学(当日券で再入場できるのもう一度夕方にね)しました。

 
そして再びbasaraへ。二階はレストランですが、一階は通しで営業中。

 
ケーキは残念ながら食べてみたいモノは売り切れ。ダーは昔プリンだけ
(ケーキもあれば頼んだはず)とアイスティー。きさはパレットデザート
とマリアージュフレールのbasaraオリジナル”時の道”を。オリエンタル
な味わいです。和三盆が添えられていましたが、そのままで頂きました。
それにつけても昔プリン。ごく一般的な大きさで500円。六本木ヒルズ
オープン時にbasaraで食べて以来(2年ほどで撤退したようで残念)の
再会です。ホントにこのプリンは美味しくて、小山さんって日本料理の
料理人のはずなのに、何で??と不思議で仕方が無いほど美味しい。
卵の味が濃厚なのにくどくなく滑らかで、でもちゃんと自立しているの。
多分、卵豆腐に通じる火の入れ方なのだろうと思うのですが。

小山シェフお得意のパレット使いデザートは、西瓜のアングレーズソース
木いちごのシャーベット、わらび餅、マンゴーと白ワインのジュレ、生姜の
シャーベット、ドライ無花果の赤ワイン煮、そして中央にはちっちゃ〜い
昔プリン。添えられた雲形のビスキュイが左のレギュラーサイズの物と
同じ大きさなので、その差が判ると思います。ちっちゃくても滑らかさの
具合は全く変らないのが凄いところ。パレットデザートの中では生姜の
シャーベットも逸品でした。時の道は紅茶と緑茶の美味しいドコ取りを
したお茶で、ポットでたっぷり楽しめたので満足、満足。


今度はシャトルバスに乗ってフランスの画家ベルナール・ビュフェの作品
を集めたビュフェ美術館へ向います。

 
ビュフェ美術館では”美術館に行こう!ディック・ブルーナに学ぶモダン
アートの楽しみ方”が開催されています。2日早ければミッフィーちゃん
のインフィオラータ(花びらで作る絵)が見られたのですが、残念ながら
間に合わず。ビュフェの絵とブルーナさんとミッフィーがナビゲートする
美術館の楽しみ方を参考にしながら、モダンアートからコンテンポラリー
アートをゆっくり見学。つい1時間ほど前まではミッフィーちゃん握手会
も行われていたそうですが、きっとお子ちゃまだらけだったんだろうな。
あぁ、万博のオランダ館のミッフィーちゃんが懐かしいよぉ〜

 
ミュージアムショップにはミッフィーグッズが色々と並んでいましたが、
散々迷った結果、コレ!というモノも見つからなかったので何も買わず。

 
帰りのシャトルバスを待つ間、隣の自然公園のつり橋で遊んだりして。
バスで再びホワイトガーデンエリアに戻り、日もすっかり翳ったので
コインロッカーに預けたパンを回収し、デリカ号も入口近くの駐車場
に移動しておきます。


そして再びヴァンジ彫刻庭園美術館へ。雲って空が白くなったら、水面
の様に敷き詰められた白い石と、コンクリートの壁とが一体になって
まるで雲の中を歩いているような不思議な感覚に陥ります。閉園前の
1時間、美術館はほぼ貸し切り状態。何とも贅沢な夕暮れなのですが
この敷地には高圧電線の鉄塔が立っていて、ブ〜ンと不穏な音を立て
続けているのです。使用中の電子レンジにラジオを近づけた時に聞え
てくるような、あの音。お昼より静かになった分、余計に音が響きます。
目の前に広がるこの景色も海の底から眺めているような気分になって、
先ほど青空の下で見た作品も別の世界のように感じます。


やがて閉園時間が近づいてきたので、最後にミュージアムショップを
チョコっと覗いて、18時になったのでヴィラディマンジャペッシェへ。

 
マンジャペッシェはこの看板やドアノブを見たら判るように、お魚料理
たっぷり楽しめるリストランテ。広尾・アクアパッツアの日高シェフの
プロデューズ、ということは南青山のcozimaとは従兄弟関係?かな。
入口の小さな看板は開店時間をとっくに過ぎているのに”closed”の
まま。少し不安になりつつお魚のドアノブを開けると、窓際の一番奥
の席に通されました。どうやら夜は予約のお客様のみのようでした。

メニューを開いて、うぅ!ゴールデンウィーク特別メニューになってる!
予約の時にはそんな事、なんにも言ってなかったのに!!少し不機嫌。
1万円と8000円の2種類コースのみでした。まぁ夜ならば二人で1万
5000円はかかると覚悟していたからね。お料理をざっとチェックした
ところダーにも問題は無さそうだったのでホッ。8000円で清水ダイブ!


スターターはパルミジャーノを振りかけたパリパリ。これだけはきさ
が全部食べちゃいます。極々薄いチーパリは大きくてもペロリ。


冷たいトマトのスープには、つぶ貝とコンソメジュレ入り。濃厚なトマト
と旨みたっぷりの貝がいい味。もうこの中に冷たいカッペリーニを入れ
たいくらい。


三島産野菜たっぷりのバーニャカウダ。バーニャカウダと言えば、秋〜
冬に軽井沢・ラルーチェで頂く定番メニュー。今夜は三島の初夏の野菜
が盛り沢山。春キャベツ、ラディッシュ、セロリ、にんじん、パプリカ・・・
どれも美味しいけれど、唯一微妙だったのはビーツ(しかも根っこ付き!)
だったかな。アンチョビの味が強めのパンチのあるソースでした。二人
だけだからソースの2度付け、3度付けもオッケー。最後はフォカッチャで
ソースを拭取って。
パンはフォカッチャ以外には胡桃入りの少し甘味のあるロールパンが
焼き立てです!と出されました。確かに美味しいのですが、お料理に
合わせるには・・・??なモノ。2口齧ってダーに明渡してしまいました。

席に着く頃はまだ視界の彼方に見えていた庭園の中のミッフィーちゃん
も闇の中へ徐々に隠れていきます。店内にはヴァンジの版画やデッサン
が飾られていて、閉園後もゆっくり作品を楽しめるのは贅沢な気分。


天城堀江さんの軍鶏とフォアグラのテリーナ タイムの香り
シャモにフォアグラとドライフィグを巻き込んであります。さくらんぼに
似た果実のコンフィがハーブのサラダの中に散らしてあって、どうよ?
と思いつつ口に運ぶと、ちゃんと口の中でまとまり合います。う〜ん、
やっぱりプロの味。サラダの中に極細の白いアスパラガス?のような
モノが入っています。気になって尋ねると、やはりホワイトアスパラの
赤ちゃんだそうで。エノキくらいの大きさで、でも味はアスパラ。

せっかくのディナーなので疑問に思った事は遠慮せずに尋ねます。どの
スタッフも的確に答えて下さるのはさすがね。チョッと気取った立ち振る
舞いの方が一人いらして、もっと自然体でイイのになぁ、と思ったり。


ひめじのパスタ巻き アスパラガスのクレーマに春野菜を添えて
・・・?ひめじって何でしょ??体長20センチほどの小さな白身魚だそ
うです。クセもなく繊細な味わいで、周囲に極細パスタの衣をまとった
その身はふっくら。添えられた春野菜の甘さと鮮やかな緑が更にお魚
を引きたてます。地魚料理って和食しかない、なんて思ったら大間違
いだね、地魚イタリアン万歳!!


駿河湾産手長海老ズッキーニの自家製フジッリ
この季節の駿河湾のお楽しみといえば手長海老でしょ。たっぷりの身と
黄色と緑の2色のズッキーニに少しだけ唐辛子を加えたオイルソース。
らせん状のフジッリに絡んで、あぁ〜〜美味しすぎますぅ。殻に詰った
身もしっかり堪能。冷凍スキャンピしか食べたこと無かったもんね。
たまにはこんな贅沢な食材を楽しんだってイイじゃない。


いよいよメインのアクアパッツアが登場しました。メインは3種類から
選べるのですが、やっぱりココに来たからにはコレしかないっしょ!!
1匹まるまるで登場しますが、テーブル横のワゴンで取り分けて貰いま
す。柔らかい白身魚を手馴れた様子でちゃんと半身ずつにしてくれる
のをしげしげと眺めて。アサリとドライトマトとオリーブ、シンプルな
材料だからこそ新鮮なお魚が活きるのでしょうね。

お料理はこれでお終い。程好い具合に満足し、お楽しみのドルチェを。
ここで出されたドルチェのメニューを見てビックリ。そこに書かれて
いたのは、
・杉本さんの小松菜のスープにカルダモン風味のパンナコッタを浮か
べてハチミツのジェラート添え
・温かいチョコレートのタルトとノッチョーラのジェラートにアマレーナ
のサルサをかけて
・ナスとエスプレッソのセミフレッド オレガノの香り
・リコッタチーズの小さなタルト仕立て ローズマリーのジェラート
・天城 鈴木さんのキウイのソルベ
小松菜にナスぅ〜??いったいどれを選んで良いものやら・・・


サプライズその1 最初のドルチェにトマトのゼリーが登場
赤と黄色のプチトマトのコンポートがアールグレイのゼリーに浮かん
でいます。一緒に口に入れると・・・絶妙な味わいです。ちゃんとトマト
なのに、ちゃんと美味しいドルチェになってるよぉ!続いてメインへ。


ダーは予想通り温かいチョコレートを選びました。”ノッチョーラ”とは
なんぞや?と思ったらヘーゼルナッツのような味(ピエモンテの名産と
後で知る)のジェラートにとろ〜りチョコケーキ。美味に決まってるよね。
そこに加えてチェリーソース(アマレーナはワイルドチェリーのシロップ
漬けでボローニャの伝統的な保存食)が添えられて、一口貰うつもりが
とても一口では我慢できないっ!二口、三口・・・ダーもどこまで食べて
しまうか心配だったのでは?結局半分近く食べてしまうのでした。

きさがはこちらのスペシャリテの小松菜スープにパンナコッタを(恐る
恐る・だってわざわざ野菜をスイーツにしなくてもと思う)選びました。


そして出てきたのがコレ!うぁ〜、ホントに小松菜色だよっ!!おっかな
びっくり口に運ぶと・・・・す・ば・ら・し・く・美・味・っ!こりゃビックリ!
青臭さは全く感じず(レモンの風味が重なっているようで)もしも小松菜
と聞いていなければ、食感も含めてキウイだと思うのではないかな。
パンナコッタの上にはちみつジェラートが乗って、まるで大室山みたい。
周囲にはブラックタピオカが浮かんでいます。嗚呼、これこそリストランテ
のドルチェの真骨頂でしょう。ケーキ屋さんではありえない逸品。
カルダモンの香りがどのように影響しているのかが最後まで判らない
自分の鈍感さが悲しいところですが、最後の一口まで本当に美味しい
ドルチェに出逢えて大満足。


最後はエスプレッソを。折角なのでお砂糖底落とし式でいただきました。
美味しいけど、やっぱり後でダーに紅茶頂戴、って言ってしまいました。
約2時間半を掛けてゆっくりディナーを堪能、お料理は最初から最後まで
大満足。8000円は庶民のきさ家にとっては破格(リストランテでは安い
でしょうが)なのですが、またいつか贅沢しに行きたい!と思えましちた。
この場所に高圧電線の鉄塔が無かったら、ここに素敵な宿泊施設があれ
ば最高なんだけどね、そんなことを話しつつ食事を終えました。

この頃には客席はほぼ半分の入り。ランチ時ならば満席に近い状態な
のかもしれませんが、夜はこれくらいが適正なのでしょう。気になった
のは、きさ家以外のテーブルではワインを楽しんでおられた事。そして
帰りの駐車場には車がそれなりに停まっていた事。どうなってるの??


帰りには黒羽シェフが笑顔でお見送りしてくださいました。「あれだけ
のお料理をあのお値段とはとても良心的ですね。街では考えられない
内容ですよね。」「わざわざこんな所までお越し頂くのですから(^^)」と。
確かに不便な場所ですが、ココでだけ楽しめる静岡産イタリアンのため
ならば、来た甲斐があったというもの。奮発してディナーにして良かった
なぁ、と大満足なのでありました。

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