4月29日(土)

名古屋から気軽に行ける美味しいかき氷、といえば岐阜市の甘味処・赤鰐が
まずは思い浮かびます。毎年のように出かける長良川花火の前には欠かせ
ないお店なのですが、夏に行っても食べられない激ウマ氷があるという話を
聞いてからずっと”春のうちに赤鰐”が懸案事項だったの。

前々日まで雨マーク入りだった予報も、前日には好天になってウキウキ♪
けれどもダーがシゴトになってしまい、あらら残念。え?あんまり寂しそう
じゃないって?・・・ふふふ、心強い地元てぃさんがご一緒して下さる事に
なっているからね。ダーを送り出した後、いそいそとクルーソーで出掛け
ます。

久しぶりのクルーソーの輪行、しかも一人での輪行も久しぶり。一人っきり
だと切符を買うのも一仕事だぁ。JR名古屋駅の延々と続くコンコースに少し
ブルーになりながら(でもバーディに比べれば苦痛度は低いけど)どうにか
米原行きの新快速に乗り込むと「モーニング食べてます〜」とメールが。

岐阜駅に到着し、さぁ出発、と思ったら再開発真っ最中工事に行く手を阻ま
れ右往左往しながらどうにかLOFT方向へ。確か次の道を曲がったら目指
すお店だよね、と見覚えのある通りを進むのだけれど・・・あれ??無い??
この道じゃなかったかな??と周囲の通りを眺めてみても、何だか違うし。
あぁ、どうしよう・・・もうかなりの間、待ってくれてる筈だよね。電話して場所
を確認しようか、と思ったところでもう一度最初の通りに戻ってみると、視界
の先に小さく見える黄色い回転灯!おぉ、名古屋近辺喫茶店のお約束だ!
何のことは無い、最初に南に曲がるべき所を北へ北へと進んでしまったの
でありました。回転灯目指してやってくると、目印の綺麗な白いクロスバイク
が見えました。10分遅れの10時40分、お待たせしました〜!


名鉄・新岐阜駅に程近い自家焙煎の珈琲屋さん”ル・ブドワ”に前回訪問した
のは増床改装工事中だったんです。自転車の奥に薄っすら見える赤いソファ
には、りる吉さんが笑顔で待ってくれていました。新しく出来た左のスペースは
広々としていて、以前座った窓際のテーブル席が有ったところには焙煎機が
置かれてました。「初めまして!」のご挨拶もそこそこに「いただきます!」
朝から開いている珈琲屋さんには当然ながらモーニング。半分のトーストと
ゆで卵、それにミニサラダ(白菜と数種類の彩り良い野菜がドレッシング和え
されています・さすがセンスの良い珈琲屋さんのモーニングはイケてるぞ!)
を食べながら、おしゃべりもしながら。この後に備えてゆで卵は持ち帰る事
にして、11時を廻ったところで次のお店に向かうことにしました。



”丸デブ総本店”という何ともセンセーショナルなお店、かなり前に訪問して
以来、また行きたいと思っていたの。お昼時には行列が出来るお店なので、
11時半前にやってきたの。昭和中期の雰囲気がそのまま残る店には、愛想
良いおばちゃん、品書きは中華そばとワンタン(各350円)のみ。りる吉さん
に選ぶ余地さえ与えず「中華そば&ワンタン」を注文します。
小さな丼にギリギリいっぱいに盛られた中華そばとワンタン登場!ワンタンは
丼に浮いているじゃなくて、底までぎっしりワンタン詰りまくり(笑)
レンゲにビロビロ〜ンとワンタンをすくってチュルチュル〜〜。肉の餡は有る
ような無いような??、まぁワンタンは皮を楽しむ食べ物ですから(笑)
一人で1杯食べると、どこまでも丼の奥から出てくるワンタンに「あらら、まだ
居たの?」って言いたくなるくらい。
中華そばは、まさにラーメンじゃなくて中華そばです。和風だしに粉っぽい麺。
美味いか?と言われると正直言って困るんだけど、イヤな味じゃないんです。
ココでは二人で来て両方を半分っこするのが正しい楽しみ方です。丼は小さ
いけれど、みっちり詰っているので量は決して少ない訳じゃありません。
これで350円でず〜っと頑張る丸デブに拍手を贈りたくなります。お客さんに
長年の常連と思われるお年寄り(お孫さんを連れていたりする)が多いのも
年代を問わず好まれる味なのでしょう。食べている間に、どんどん店内は
賑やかになり、相席は当たり前の下町情緒溢れる活気で好い感じ。最後に
これは一見の価値あり!のレジスター(の原形?)の写真を撮り逃したのが
悔やまれます。あぁ、またワンタン食べたくなったら行かなくっちゃ。

お腹の中がワンタン麺状態(笑)の二人が次に向ったのは岐阜駅。って戻って
るじゃん。岐阜駅近くなら帰る前でも良いじゃないって?・・・いや、ダメだよ。



JR岐阜駅南口から目指す”サカエパン”は見える程の近さなのですが、訪問
するのは今日が初めて。外観どおりの店内の陳列棚は、まるで給食室みたい
です。パンの値札を眺めると、甘いパンは”ちゃん”、お惣菜系には”くん”が
ついているのがとってもラブリーです。クリームちゃんとかあんぱんちゃん
カレーくん、といった具合。天然酵母、オーガニック、なんてフレーズとは
無縁の昔ながらのお値段&スタイルで、これだけ買っても<600円でお釣り
が来たはず。会計の最中に「あ、コレコレ!」と、りる吉さん。そうだ!ココの
名物?のアイスクリームパンも買ってみなきゃね、と更に追加。アイスだから
すぐに食べなきゃ〜。駅前の広場のベンチでさっそくいただきます〜
あっさり(バター不使用?)デニッシュ生地に乳脂肪分低そうな抹茶アイスの
組み合わせがイイねぇ。ついでにピーナツフランス、これまたフランス人に
怒られそうなフランスパンなんだけど、中の甘いクリームとベストマッチ!
ホントは全部食べれるくらいだけど、この後の事を思い一口ずつ味見だけ。
でもシナモンワッサンちゃんは全部食べちゃいました。軽い味なので気付い
たら無くなってた(笑)ちなみに普通のクロワッサンは呼び捨てで、シナモン
シュガーがかかると”ちゃん”が付くあたりが何とも面白かったり。
今時の本格志向のパン屋さんも大好きだけど、こんなパン屋さんも大好き。
いつまでも頑張って欲しいものです。岐阜に行ったら是非また行きたい。
残りのパンを用意した容器にきっちり詰めてパニアに。クルーソーだって
きこぱくのお供にはバッチリ対応可能です。

ベンチでパンを齧りながら、この後の予定を相談します。メインのおやつ
の順番をどこに持ってくるかが最大の議題(笑)


やはり今日の目的を先ずは果そう、という事で再び街中へ向います。駅南の
黒服おやじが一定間隔で歩道に立つ怪しい世界?、駅北のシャッター通りの
繊維問屋街は子供の頃見た景色から変わっていないようですが、街中の通り
は歩道も広々していてノンビリとぽたぽたするにはイイ感じ。今日は地図を
持たずにやってきましたが、りる吉さんの軽快に走りに付いて行きさえすれば
もう赤鰐前に到着です。さすがにこの季節に食べに来るのは”元来の氷好き”
に限られているようで、いつもなら行列必須のお店なのですがすんなり着席。
りる吉さん、きさに注文権を譲ってくれて感謝です〜


ついに出ました!生苺ミルク!!フレッシュ苺が出回る12月〜5月までしか
食べられません。そして右は生バナナミルク!!バナナの氷なんて、他じゃ
お目にかかれませんぜ!!どっちも綺麗でね、崩すのが可愛そうなくらい。
それでも一度スプーンが入ると、もう手を止めることは不可能です。一口、
また一口、あぁ美味い、あぁシアワセ。苺はね、写真で想像できるでしょ。
見ただけで判るでしょ。でもね、その想像よりも5割り増しくらいは美味しい
んですよ。絶対食べに来るべし!果敢に真冬にチャレンジしても良し、春の
陽射しが少し暑いかな?って日を待って行くも良し(今回はそのつもりだった)
とにかく夏は食べられない(夏には生桃やパッションフルーツ、メロンなどが
待ってます!)のでご注意を。
生バナナミルクは、かつて食べた事の無い味です。千疋屋で食べたバナナ
アイスとは対極にある”あっさりバナナ”なの。バナナのスイーツって濃厚な
ものになりがちですが、いやはやコレはホントにあっさり。サラサラとした
バナナの感覚なんて、ココでじゃないと味わえないよ。時々現れるつぶつぶ
バナナがまたニクイのよ。あぁ、来て良かったよ。ココは甘味処でありますか
ら白玉もばっちり美味しくて、あぁ満足。さすがに最後の方では冷え冷えに
なった舌が廻らず、お喋りがおぼつかなくなりましたが(笑)

お店を出ると、何だか寒い。お腹の中が冷えただけじゃなく、気温が予想程
上がってはいないみたいです。二人ともちゃんと重ね着して、氷で膨れたお腹
を暖めながら長良川に向ってきこきこと。




長良橋の南西エリアは昔ながらの格子戸の町屋が残っています。ギャラリー
やカフェとして開かれているところもあちらこちらに。朱色の丸ポストに黒壁の
蔵、細い路地から覗く金華山。かと思えば長良川が望める岸辺には本格的な
レストランがあったり、長良川といえば鵜飼、鵜飼といえば鮎料理のお店が
あったり。地元のガラス・陶芸作家さんの作品が並ぶギャラリーを覗いたり
しながらぶらぶら。あちらこちら玄関に日の丸(今日はみどりの日だった)が
掲げられている景色なんて、もう忘れかけていたよ。
こういうところには和菓子屋さんも有ってもいいよね〜、よ思ったら・・・


やっぱり有りました。季節モノという事で柏餅と、長良川のお菓子といえば
鮎を模した求肥入りのコレですね。あ、右の豆大福はココのお菓子ではあり
ません。帰宅して撮ったモノなので。翌朝いただきましたが、う〜ん・・・
もっと美味しいお店は探せば見つかりそう、って感じでありました。


金華山北側を進んで行くと、唐調?な門構えの庭園があったり、その先から
は笙の音が聞えてきました。そこは藤の花の香りに包まれた護国神社、鳥居
の外から本殿を見ると、結婚式の真っ最中でした。朝から曇りがちだった空
に、先ほどから陽射しが溢れてきたのは神様からのお祝いだったのでしょう。
更におやつを美味しく頂くべく、一つ先の橋まグルリと一周してみました。



鵜飼船を模したという斜張橋まで向います。風も無く、ホントに気持ち良〜い
自転車日和♪走りながら、そういえば長良橋の北側にアイスモナカのお店が
有るって聞いた事があったなぁ・・・すると、りる吉さんは「あ、食べた事が有る
わよ。」と仰る。お店には行かれた事はないけれど、お母様が時々おやつに
買って来て下さるのだとか。あぁ、食べてみたいなぁ〜



そして十数分後にはアイスモナカ(抹茶の他にバニラと小豆・各100円)
とわらび餅(120円だったな?)をぱくぱく。アイスモナカは注文の都度
アイスをモナカを詰めてくれるので、外のモナカはパリッパリです。アイス
はさっぱりしていて、こりゃイケますわん。りる吉さんも「出来立ての方が
ずっと美味しいわ。」と笑顔であります。わらび餅はぷにょ〜んとした味。
食べながらも陳列棚の黒豆大福が気になってきました。外の暖簾には大き
く”大福餅”って書いてあるんだもの。これは自慢の品に違いない!と思い
包んでもらいました。1個120円の黒豆大福・これはイケます!いや、食べ
たのは帰宅した後ですが。東区の松月を少し田舎の店にしたような雰囲気
の”松乃屋”また是非行きたいお店が増えました。
お店の内扉には普通の「引」の他に手書きで大きく「引く!!」「引いてネ!」
子供の目線の高さには平仮名で「ひく」と、押しちゃダメの大合唱。これは
何かのおまじない?いえ、お店のおばちゃんからの愛だったの。押して出て
飛び出して、車や自転車の事故に遭わないように、との思いからだそう。


長良橋を渡り新緑が眩しい公園を抜けて、今日の最後のおやつを目指します。
今日の締めを飾るべく、りる吉さんが素敵なお店に連れて行ってくれました。


お麩と湯葉の専門店”麩兵”さんの店内には色とりどりの生麩、焼麩、様々
な湯葉が並んでいます。店内のスペースでお抹茶と麩まんじゅうで420円
を頂く事が出来ます。さすがはお麩のお店という事で、麩に根性があると
いうか、しっかり主張していて「和菓子屋さんの麩とは気合が違うぜ!」って
一口ごとに味のある麩の存在感が見事な逸品。季節毎の麩菓子(今は麩
の桜餅がありました)や、食べるのが勿体無いくらいの美しい生麩が沢山
あって、保冷容器をもってくるべきだったなぁと少し後悔。


楽しいひと時はあっと言う間に時間が経ってしまうもので、気付くともう
影が長くなってきました。岐阜駅の改札まで送って頂くと、丁度新快速の
発車時刻が迫っていたので、満足にお礼も言えぬまま慌しくお別れする事
になってしまいました。りる吉さんのお蔭で楽しい一日を過ごす事が出来
ました。今度は是非とも名古屋にも遊びに来て下さいね〜。

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