5月1日(日)
昨日までの2日間、平野さんのガイドで沖縄を堪能したので今日はノンビリと。
少し遅めに朝ごはんを頂き、今日から離島へダイビングに行かれる平野さん
は、エアグライドをトラベルケースに収納開始。その間にきさ家はタクシー
でレンタカー屋へ出向いて、今日から3日間予約をしているワゴンRで再び
ホテルに引き返し、クルーソーを倒した後部座席に収めます。ラパンだって
余裕なんだから、ワゴンRだって全然問題無しで積み込めます。
10:20 ホテル出発
「ありがとうございました。また遊んで下さいね。」丸2日間(+ずっと前から)
お世話になった平野さんとお別れして、ここからはきさ家だけの冒険です。
と、言っても今のレンタカーにはカーナビが付いているので迷子になる心配
は無さそうです。とりあえず行き先さえ入れちゃえばオッケー。街中を抜け
るまではヒヤヒヤしちゃいました。(那覇運転事情については最終日にて)
10:55 朝おやつ〜
そうそう、途中でモチロン寄り道もしなくちゃ。大里村の”ミルク工房”で
ミルクジェラートを買って、のどかな景色を眺めながら助手席でぺロリ♪
ん〜おいしい!やっぱり車は楽チンだねぇ。
11:25 小さな島へ行こう!
やってきたのは知念村の安座真港です。普段だったら静かなはずの港なの
でしょうけれど、連休中ということで既に車がいっぱいです。船の運行ダイヤ
をキチンと調べていないまま乗船券売場にとりあえず向かうと・・・あらら〜
あと5分で出航だ!大急ぎで切符を買って、車で待つダーの元へ。チビ輪袋
に入れて車に乗せていたので、そのまま抱えて港に停泊している高速船へ
乗り込みます。すでに中の椅子席は満席で、後ろのデッキに自転車と一緒
に立ったまま。でもそんなに長い船旅にはならないので気にしないことにして
出発を待ちます・・・が、出発時刻の11:30を過ぎても出航する気配があり
ません。それどころか、まだデッキに乗り込む人がわらわらと。
8分遅れて出航した時には、デッキは難民船みたいになってました(^^;
曇りの予報の割には良いお天気です。青い海の向こうに、緑の平らな島が
見えてきました。高速船で20分弱で久高島に到着しました。恐らく穏やか
な航海だったはずですが、何せ外洋です。波しぶきがハンパじゃありません。
服も顔も輪行袋も、結構濡れちゃったよ。
島に有った地図?です。久高島ってこんな形です。全周は7800mだって。
港のそばの売店(船券売り兼よろず屋)を覗いてみましたが、観光マップの
類は見当たらず、でも目的も無く(いや、ホントはある。何もしない事、ね)
やって来たので、まぁイイか。先ずはお昼ご飯を食べなくちゃ。
隣に食堂がありました。島に何にも無かったらど〜しよう?って心配して
いたのだけど、海ぶどう丼ランチに惹かれて入ってみる事にしました。
日曜のお昼に”アッコにおまかせ”が流れる店内は連休モードで賑わって
います。
本日のランチは海ぶどう丼+味噌汁+もずく+お魚のマリネサラダ+お漬物
+デザートの冷やしぜんざいで980円でした。海ぶどう丼は温かいご飯に
削り節+刻み海苔+海ぶどう+タレです。オカカと海苔の風味と海ぶどう
は相性ヨロシイ。ご飯大盛り気味だったので、ダーに半分譲渡。
ダーは鉄火丼です。鮪の上にも海ぶどう。つぶつぶ、プチプチ。美味しい。
ふと外を見ると、先ほどお客が帰ったテーブル(でも忙しくて片付けが済ん
でいない)の上ににゃんこの姿が・・・「今週はお客様が多いからゴハンには
困らないよぉ〜」と言いたげにテーブルの上を自由に歩き回っていました。
13:10 お腹も一杯になった事だし、ちょっとお散歩に行こうか。
そうそう、気をつけないといけない事が一つ。久高島は琉球の始祖が最初に
降臨したと伝えられている”神様の島”ということで、島内のあちらこちらに
聖域があるそうなので、神様や地元の方に迷惑にならないように、って事。
港の周辺には石畳と石垣&生垣の中にお家が並んでいます。屋根の上には
やっぱりシーサー。頑丈そうな石垣は、島を襲う猛烈な風を想像させます。
誰もいない(たまたま人通りが無かっただけなのでしょうけれど)集落の中を
フラフラしていると、ナンだか不思議な気分です。
やがて家並も無くなって、パイナップルみたいな実を付けた木が茂る道を進
むと、何か白い道標が見えました。
「ヤクルガー」って何だろう?細い道を入って行くと・・・あ!青い海だぁ〜
コンクリート階段が下へと続いていています。少し曇っているにもかかわらず
海はやっぱりキレイだね。日本一軟弱な道程で、小さな南の島へ連れられて
来たクルーソーたちを並べてパチリ。とても風が強くて、後ろに吹き飛ばされ
やしないかと少しドキドキ。階段を下りて行くと、磯の中に筈なのに清水が湧く
聖域(身を清めるための清水と聞きました)が見えました。柄杓は有りました
が、水が湧いているのかはよく分かりません。でもオタマジャクシが泳いで
います。やっぱりココには水が湧いているのでしょうね。
とても眺めの良いところです。磯(珊瑚?)の上も歩いて、海のそばまで近
づいてみたい気もしますが、やっぱり遠慮するべき、と階段を戻ります。
”カーベルの植物群落”と書かれた小さな道標を辿って、真直ぐに続く白い
道を進みます。舗装はされていないけれど、しっかり踏み固められていて
怖さは余り感じません。両脇に茂る南国植物の緑、青い空、そして白い道。
一度だけ車とすれ違いましたが、あとはチリン、チリンとクルーソーの鈴と
タイヤが地面を踏みしめる音だけ。目にも、耳にも、人工的なモノから離れ
る事など普段の生活では有り得ない時間です。
・・・・・どこまでこの道は続くの?いっそずっとこのまま続いても、それでも
いいかも。そう思ったとき、前方の視界が広がりました。
13:55 カーベル岬で一休み。風が強いのでクルーソーたちも寝かせて
おきました。さっき港のよろず屋で買った”久高芋ようかん”は”紅芋”と
”なごまさり”2種類の羊羹です。水羊羹タイプで甘さ控えめで美味しい。
少し離れた岩場で釣りをするおじさんと、反対側で砂遊びをする親子連れ
が居ただけなので静かなものです。波と風の音だけ。太陽と雲の流れる様
だけ。何にも無い場所で、何にもしないでぼ〜っとしてみたくてやって来たの。
久高島で希望叶って満足。風の強さでさえも外洋の島の岬に居るんだな、と
実感させてくれました。
ホントはもっとココに居たい、と思ったけれど帰りの船の時間までに少し
は他の場所も探検してみたい気持ちも有って引き返す事にしました。
ヤクルガーは島の西海岸なので、今度は東海岸に出るように逆ルートで。
畑の脇で不思議なモノを見つけました。アメリカ軍用機の燃料タンクだった
ようですが、今はスイカ畑の貯水タンクとして余生を過ごしているのです。
さすがは沖縄、露地栽培で既にテニスボールくらいの西瓜の実がコロコロ
していました。きっと甘い甘い西瓜になるんだろうな。隣の畑の貯水タンク
は、プラスチックの浴槽でした。農業用水の確保も大変だなぁ。
更に進むと”シマーシ浜”と書かれた小さな道標がありました。港に戻る
時間を考えると、あまりノンビリしていてはいけないような気もしたけれど
何故か行かなきゃいけない気持ちの方が強くてケモノ道を入って行くと・・・
14:30 シマーシ浜
綺麗な白い砂浜!写真では少し空が曇って青さを失っていますが、実際は
もう少し青かったから、目の前にこの景色が広がった時は嬉しかったなぁ。
誰もいない浜を独占です。やはり風が強いのでクルーソーだけを立たせて
おくのは危険なのでこんな姿勢でパチリ。こんなステキな場所を見つけた
のに、もう引き返さなくてはいけない(夕方の船に遅らせようか、と少し
迷ったけれどね)のが本当に残念。帰りにレンタサイクルに乗った親子と
すれ違います。「あの・・・この先に星砂の浜って有りませんでしたか?」
「星砂なのかどうかは判りませんが、綺麗な砂浜はありましたよ。」
え〜!星砂の浜だったの!!丹念に砂浜を見れば良かったなぁ。残念。
人家の気配がありそうな道を辿れば港に帰れるはず・・・と、きこきこ。
貸し自転車屋さんを発見!なるほど、さっきの親子はココで自転車を調達
したんだろうな。確かに歩くには少し広いし、勾配も殆んど無いし、軽快者
で廻っても良さそうです。さっき到着した船のお客さんが何人か自転車を
選んでいます。
港に帰ってみると、行きに乗った高速船は既に満員でした。どうしよう・・・
すると少し離れてフェリーも停泊しています。連休中という事で臨時便が
出航するようです。係りのおじさんに高速船の復路切符を見せると、自転車
もそのまま乗せて良い、との事。甲板に並ぶ原付の脇に停めて固定を、と
思った時、行きの高速船のデッキで波しぶきが凄かった(自転車は輪行袋に
入れていたから良かったんだけど、袋はベタベタになりました)事を思い出
し、ここにこのまま置くのは危険だぁ、と顔を見合わせるきさ家。
するとおじさん、「いいよ、上にもっていっても。」「ありがとうございます。」
出航時刻が迫っている事もあって、狭い階段をクルーソーを担いで急いで
上ります。2階席にはまだ空席もあって一安心、輪行袋に詰め込みます。
・・・・そういえばさ、なんであのおじさんクルーソーを見て上に持って行って
イイよ、って言ってくれたんだろうね。ママチャリだったなら階段を担いで
上がれる訳ないのに。でも親切にしてくださって助かったね。
15:00 さようなら、久高島
ゆったりフェリーで座って帰れて良かったね。沖縄には、いや日本中には
沢山の島があるけれど、この久高島に来る機会に恵まれて良かったね。
たった滞在時間3時間の小さな探検だったけれど、行って良かったよね。
20分後、安座真港に戻って来ると、更に雲が増えてきました。早めに切り
上げて正解だったようです。
本日のきこきこはコレだけ(笑)あとは軟弱に車で移動しま〜す。
15:45 世界遺産を訪ねて
港に戻って次に向かったのは”斎場御嶽(せーふぁーうたき)”という琉球国
随一の聖地。沖縄の世界遺産の中でも唯一の自然遺産だそうです。かつて
は男子禁制であったそうですが、今では駐車場も綺麗に整備されていて誰で
も自由に見学できます。
本州よりも一足早く甘いクチナシの香りに包まれた森の中を歩くと、すぐに
汗ばんできます。かつては首里城から大君(最高位の神女)の就任式を取り
行うために騎馬行列で向かった事を思えば、ホントの最後の1歩を歩いて
いるに過ぎない訳ですが。
ここが斎場御嶽の一番象徴的な拝所・三庫理(さんぐーい)です。地殻変動で
出来た三角定規のような隙間の奥に人が居るのが判るかな?そう、ここは
ビックリするほど大きな岩なんです。そして奥へと進んでいくと拝所が有って
そこから望む先には海、そして神の島・久高島が浮かんでいるのです。
・・・・・それはもう、なんだか神秘的としか言いようの無い景色です。
三庫理の脇には鍾乳石の様な岩があって、下へ伸びる岩柱の下には小さな
壷が置かれています。ここで儀式に使う神水を採るのだそうです。
奇跡としか思えない自然の美、それを崇めた先人達の事を想いながら見学
しました。
駐車場に戻ってから、海を眺めながら昨日買った”なかそね”の”かぼ天”
を半分っこ。青い海の上のお日様は雲に隠れていたけれど、オレンジ色が
眩しい!かぼ天を食べて気分は晴れ晴れ♪
再びドライブ開始です。時々海を眺めながら、のどかな道を走ります。って
車だから言えるんだけど、自転車ではとても無理(でも平野さんは一昨昨日
走ってこられたそうです!すごい!)な道程です。
「珈琲、飲みたいね。」「うん。」そういえば沖縄で珈琲まだ飲んでないなぁ。
16:30 山の茶屋 楽水でおやつ
奥武島の近くの海岸沿いに2つの小さなカフェがあります。”浜辺の茶屋”
と”山の茶屋 楽水”、どちらも経営元は同じのようで、共用の駐車場が
有りました。どっちにしようかな・・・引き潮の浜の様子が眺められるので
石段を上って行くことにしました。
店内は生憎満席でしたが、海が眺められる控え室(小さなギャラリーにも
なっている)で待つので気になりませんでした。2階の席は半個室のような
感じです。あ、いいなぁ、と思うも次に空いたのは1階壁際のテーブル席
でガックリ。と、思ったら、この壁って・・・岩ぢゃん!お店の方に伺うと
やはり元から有った岩肌をそのまま利用しているそうです。
ロケーション重視のカフェにありがち傾向として、期待はしていなかった珈琲
ですが、なかなか美味しかったです。ちゃんと注文の都度に豆を挽いている
ようです。ガトーショコラは良かったけれど、隣のケーキをモンブランと呼ぶ
のは如何なものかと・・・(^^;
でも海の景色も珈琲も、そしてお庭では花も楽しめる素敵なお店でした。
18:15 夜の那覇市内探訪
お店を出てからちょうど一時間後、ホテルに戻って車を置いて丸腰でお出
掛けしました。一番の繁華街の国際通りをぶらぶらしながら、ミキさんに
教えて頂いた琉球料理のお店を目指します。本来ならば定休日のはずなの
ですが、連休中という事なのでしかしたら?と思ったからです。けれども
やはりお休みです。これは仕方ないね、と、次の候補のお店に向かうべく
モノレールの”ゆいレール”の駅へと歩きます。途中、沖映通のダイエー
(おそらく近いうちに閉店するらしい)のサビサビ度もチェックなんぞして。
当然の事ながら初めてのゆいレールです。車両がちっちゃい!シートは絣
の柄で沖縄チック。車両のコーナースには手荷物用スペースがありますが
輪行にはどうかなぁ??
某駅で降りて、とあるお店を探しましたがお目当の物は見つからず・・・
どうしよう?・・・付近には目ぼしい店も無いので、もう一度ゆいレールに
乗って引き返す(勿論お腹の空いたダーを宥めつつ)事にしました。
20:30 夜ごはん・その1
結局、向かったのは国際通りOPA近くの”TACOS−YA”
メニューはタコス・150円、タコライス・550円、フレンチフライ・200円
オニオンリング・200円の4種類のみの小さなお店です。タイミング良く
席が空いて助かった!1つから注文できるのも良いね。
「タコスを5つ、3つをチーズ抜きで。コーラとジンジャーエールも。」
待つこと暫し、初めてのタコスです!手作りと思われる皮も、中のお肉も
添えられたサルサソースも、お・い・し・い・〜♪
特に皮はお店で食べなきゃ、この味は体験できなさそうね。ホットなソース
とジンジャーエールが口の中で大騒ぎ!クセになりそう。
「まだ食べられるよね?」「うん。」折角の沖縄の夜、タコスだけで終わる
訳には行かないよねぇ。国際通りをトコトコ歩きます。
21:00 夜ごはん・その2
ベタだなぁ、と思ったけれど”なかや食堂”に行きました。混雑のピークが
過ぎた時間だったのが幸いしました。
一度は飲んでおこうか、とオリオンビールを二人で1本。泡が少なく(写真
は決して時間が経ちすぎた訳ではない)コーヒーだったらアメリカン、って
感じです。飲む人だったら水か?と思うかもね。
定番のゴーヤーチャンプルー、オススメとしてあった”すーちかー”(豚バラ肉
の塩漬けをスライスして焼いたもの)、それに”豚のしっぽの唐揚げ”を注文
しました。
ゴーヤーチャンプルーは炒め過ぎ?と思える見た目でしたが、卵がポロポロ
になるまで加熱してあったけど、これはこれで美味しかった。
”すーちかー”はきさ家でもちょくちょく作る”塩豚”じゃん、と思ったのですが、
皮付きのバラ肉だもんね。当然これも美味し〜
豚のしっぽ、一体どんな状態で出てくるのかとドキドキ!?していましたが、
ぶつ切りにしたものが唐揚げにしてありました。尻尾の骨は軟骨っぽくて
コラーゲンが多そうな周囲の肉をガリガリして食べました。満足♪
ちょうどいい気分にお腹も一杯になり、コンビニで買い物をしながら帰還。
明日は少し早起きしなきゃ・・・今日もあっと言う間に眠りに落ちました。
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