12月31日(日)
仙川と言う街に”サロン・ド・シェフ・タケエ”と”シャトン”と言う2軒の美味しいケーキ
屋さんが有るらしい。それで、仙川ってどこなのよ??・・・地図で探すと、世田谷の
外れに有りました。事前に両店に問い合わせたところ、共に大晦日まで営業してい
るとの事。行きた〜い!でも他には面白そうなスポットが見つからない。貴重な休日
を費やすのだから「食べに行ってきました。マル」だけじゃつまらない。そう判断して、
今年は残念だけど見送ろうと思っていました。
ところが前日(30日)急遽にちさんから「明日から三鷹に行くんですが、どっかで
合流しませんか?」とメールが届いたのです。「三鷹かぁ・・・ん、ちょっと待った!
三鷹の隣って仙川じゃん。」ピタッとパズルが組み合わさったぞ。
にちさんとは”仙川でお昼頃に合流しましょう”と約束したので、今日はのんびりと
出発しても大丈夫です。阿佐ヶ谷から荻窪のル・クール・ピューへ向う途中に有る
天沼陸橋南の信号を左に曲がれば、高井戸方面にストレス無く行けそうだ。今日
は地図を確認しながら迷子にならないように気を付けなくっちゃ。
するといきなり目の前にレトロな旅籠?が現れました。”西郊ロッヂング”と壁には
左から書いてあって、電灯には「旅館 西郊」と書かれています。なかなか雰囲気
あるじゃん〜、と思ってパチリと撮ってみたのですが、先週(1月17日)のアド街
荻窪編でも取り上げられていました。旅館だけじゃなく、人気のアパートメントでも
あるんですって。レトロな外観とは裏腹に、内部は現代的になっているそうです。
奥の方に見える純和風な旅館も、とてもよい感じでした。こんな旅館に滞在して
お正月休みが過ごせたらなぁ・・・・・無理無理(笑)
静かな住宅街をキョロキョロしながら進みます。前方に大きな樹が見えます。でも
枝ぶりが何だかヘンな感じです。すぐ近くまでやって来ると、目の前にはフェンスと
門が立ちはだかっていて”大田黒公園”と案内が出ています。残念ながら休園中
でしたが、本格的な日本庭園なのだそうです。音楽評論家の大田黒氏の屋敷跡を
保存・整備した公園で、通常は無料で開放されているみたい。で、不思議な樹の
正体は、樹に蔓が網タイツのように絡まって葉が広がったものだったのでした。
善福寺川、環八と越えた先で、一軒家のイタリアンレストランを見つけました。
”リストランテ 菜の花亭”と小さな看板が出ています。帰宅してから検索してみ
ましたが、情報には出会えず。あまり知られていないお店なのでしょうか・・・?
ちょっと気になる雰囲気だったんだけどなぁ。
荻窪小学校の横まで来たら、一本東の道へ移ります。さらに進むと家並みだった
景色がいつの間にか商店街に変わっていました。京王井の頭・富士見ヶ丘へ続く
ようです。商店街の看板には富士山が模してあって、もしかしたらこの街のどこか
からは本当に富士山が見えるのかなぁ?と西側を気に掛けてみましたが、残念な
がらそれは叶わず。もしかしたら本当はちゃんと見えるのかもしれませんが。
再び住宅街の中を進みます。中央高速の高架も通り過ぎて、甲州街道も越えた先
で右に曲がって旧甲州街道を行くのです。ここまで来たら仙川まではもう少しの筈、
にちさんとランチを食べるお店の目星を付けなくっちゃ(前夜に少し探したものの
コレ!ってお店が見つからなかったし、そもそも大晦日に営業しているかも疑問、
と言う訳でこれから探すことに)と、南烏山でキョロキョロしていると・・・
”アルプスの少女ハイジ”のおじいさんが出てきそうな工房を見つけました。既に
正月休みの様子ですが、思わず立ち止まります。”オリジナル家具製作”と看板
には書かれてました。なんだかココだけが遠い山からワープしてきたみたいです。
お店の前には”ご自由にどうぞ”と木切れや廃材が置かれています。ペーターの
ような男の子が喜んで貰って行くのだろうなぁ、なんて思ったり。
やがて仙川駅までやってきました。思った以上に賑やかそうな雰囲気に(ケーキ屋
さんの事以外には予備知識ほぼゼロだったのだ)戸惑いつつ、先ずはココでしょう
と仙川アベニューのサロン・ド・シェフ・タケエへ向いました。こちらにはカフェが無い
けれど、お向かいのお花屋さんのカフェでケーキを頂く事が出来ると聞いていたの
です。ところが残念な事に花屋さんのカフェはお休み。仕方が無いので、持ち運び
しても大丈夫そうなケーキを選びます。「コレ、どこで食べようか??」
そういえば駅の側にスタバが有ったよね〜、店内では流石に憚られる、とテラスで
控えめにケーキの小箱を開けるのでした。モンブランとシャンパンムースを頂きま
した。モンブランにはカスタードと生クリームが中に詰っていて、栗のペーストの巻
き具合がチョッとすました印象です。シャンパンムースは・・・開店直後だったから
だと思いますが、ムースの解凍が完全じゃないアイスケーキ状態。まぁこの状態は
嫌いじゃないんだけど、冬向きじゃない事は確かみたい。ちょっと寒いよぉ〜。
お天気は良いので、中に入れば陽射しが暖かです。ケーキの箱を処分して、店内
でまったり、ダーはシグマリオンVで遊んでいます。なんだか眠くなってきちゃ
ったよ〜、とウトウトしていると、にちさんから「もうすぐ近くまで来ました〜。」と
連絡が入ります。ど〜しよう!お昼のお店、ちゃんと探していないよぉ。
やがて白いサタデーのにちさんと合流でしました。「お昼ご飯、食べられるよね。」
と、きさ家が来た道を引き返します。来る途中で良さそうな雰囲気の中華料理屋
さんが有ったのです。でも営業しているのかは未確認。そこで行ってみたものの、
残念ながらお休みだったので、千歳烏山周辺で探す事にしました。
するといきなり鰻の匂いが!スーパーの隣に”うな祐”ってお店がありました。鰻丼
が900円。悪くないかも〜と思いつつも、すぐに決めてしまうのも勿体無いので、
駅周辺を歩いて廻ります。でも結局最初の鰻屋さんに戻ってきたのですが。
きさだけが900円の鰻丼、男性二人はチョッとリッチに1500円(だったか?)を
注文します。肝焼きが1本100円だったので1本ずつ、それに(テイクアウト用に
焼かれていたみたい)う巻きも切ってもらいます。一本の半分量で500円と、これ
また良心的価格です。鰻丼には肝吸い、それに”うざく”まで付いていて、なんとも
お得なランチです。江戸前の蒸してから焼く鰻の”ふ〜んわり感”を楽しみました。
お腹も落ち着いたところで「さて、これからどうしようか?」「ケーキまでの腹ごな
しが必要でしょう(笑)」そこでにちさんの先導により、寺町通り周辺をぽたぽた
する事になりました。
寺町通りにはその名の通り、多くのお寺が並んでいます。大晦日の静かな境内を
覗いて廻ります。日本らしい場所でサタデーの写真を撮りたかった、とにちさん。
立派な山門のお寺、インド風なお寺、背の高い生垣が印象的なお寺、色々なお寺
で写真を撮って楽しんでみました。
住宅街をウロウロしていると、アンテナがピ〜ン!と立ちました。前を行くにちさん
を呼び止めます。二人を表に待たせて中へ入ると、予想通りのステキなパン屋さん
でした。これぞ”きこきこの醍醐味”だなぁ、とご満悦モードになったりして。あ、でも
今夜はもう1軒パン屋さんに行く事に決めているんだっけ。それでもドライカレー
パンと日持ちのしそうなラスクをお買い上げ。
お店のオーナーらしき女性が一人でお店にいらっしゃいました。外のにちさんの
サタデーを見て、もう興味津々の様子です。「彼は横浜からここまで走って来た
んですよ。」と言うと「え〜!」と目を丸くしています。「アレどうやって漕いでいる
の?」「何キロくらい走れるの?」「アレで旅に行ったりできるの?」と、沢山の
質問を受けました。一通りの事を答えた後、お店のドアを開けて「にちさん、お店
の方が走っている姿を見たいそうなので、向こうから走ってみて。」と声を掛けると
白いサタデーがスルスルとお店の前を横切って行きます。それを見て、大興奮の
彼女はお店から飛び出して来たのでした。美味しいパンを焼く彼女は、好奇心も
旺盛のようです。”パンとケーキの工房・ヴォール”を是非探して訪ねられては
如何でしょ?>リカンベントな皆様
地名にもなっている”仙川”に架かる橋の上です。何で二人して気取っちゃってる
の?何だか不自然なポーズだよっ!>後ろのヒト
そろそろおやつにしましょうか、という事で再び仙川駅近くまで戻ります。シャトンは
商店街の2階らしいのですが、商店街は結構な賑わいです。自転車3台でその人混
みに突撃するのは憚られるので、きさが場所の偵察をする事に。運良くお店の階下
の携帯電話店がお休みだったので、その前に駐輪して小さな階段を上がります。
ガラガラ、と横引きのドアを開けると正面に小さなガラスケース。うぉ!お目当の
ミルフィーユ発見!!一風変わった形だけど、この方がパイのサクサク感が引き立
って良い感じ。奇抜さだけを狙った訳じゃな無かったのね、と感心。ダーは大好き
なクレープ包みのケーキです。一口食べて「おっ!」と吃驚。なんと中は柚子味!
爽やかなお味です。にちさんはモンブランを選びました。和栗の優し〜い甘さが
広がります。飲み物とセットで50円引き、しかもプチガトー(この時はシャルロット
ポワールが一口分ずつ)も付いてきます。しかもお値段も極めて良心的で、非常に
きさ家好みのお店です。欠点を挙げるとすれば、カフェスペースが狭いので3人
までが限界な事、普段は駐輪スペースの確保が困難、って事かなぁ。
最後に再びサロン・ド・シェフ・タケエに向います。にちさんが買い物されるとの事
なので、きさ家もついて行きます。
本日二度目の店内のケースは午前中よりも少し種類が増えていました。さすがに
きさ家は生ケーキを買って帰る訳には行かないので、焼き菓子でも・・・と思って
いると、ピンク色の可愛いマシュマロを見つけました。やった!ナイスな展開だぁ!
1月3日までにマシュマロを調達しなくては、と思っていたので迷わず購入です。
ピンク色なのはベリー味だからなんですって。これをどうやって食べたかって??
興味のある方は1月3日の日記を見てくださいね。
にちさんと仙川駅でお別れ。「良いお年を!」と、大晦日ならではの挨拶を交わして
京王線のホームへ向います。新宿まであっけなく移動した後は、巨大な新宿駅を
右往左往しながら地下鉄大江戸線に乗り換えて六本木へ向います。
ハイハイ、やって来ました!六本木ヒルズ!やっぱりね〜ココには来ないとね〜。
お上りさんなんだからね〜しょうがないのだ〜!!テレビでは森タワーばっかりが
目立っていたけど、東京タワーがバッチリ望めるロケーションがとっても気に入り
ました。けやき通りも綺麗だわぁ〜、と口を開けて眺めるのでありました。
さぞやもの凄い人混みなのだろうか?と心配していたのですが、昨年末の丸ビル
に比べたら全然ヘーキ。そもそも全体の広さがケタ違いだからなんでしょうね。
きさ家が見た一番の行列は、話題の辻口シェフ(モンサンクレール@自由が丘)
のチョコレートショップ”ショコラ・ド・アッシュ”(左写真)でした。まるで宝石屋
さん?それとも高級ブティック?と、とてもお菓子屋さんには見えない店構え。
きさ家のお目当は”ジョエルロブション・ブティック”です。フレンチをカウンターで、
と話題になったお店ですが、さすがにお財布が厳しい。そこでせめてパンだけ
でもって訳です。スペシャルバゲット・250円、ヴィエノア ショコラ・230円
ブリオッシュ・130円、ダノワーズ アプリコ・230円。様々な生地を楽しみたい
もんね。ホントはケーキも美味しそうだったんだけどなぁ・・・。
とにかく広い六本木ヒルズ、あちこち覗いて廻ります。ホテルで使おう、と可愛い
マグ(重かったらしい・・・(^^;ゴメン>ダー)を買ったり、お洒落なインテリア
ショップでアレコレ言いながら過ごしたり。
そろそろお腹が空いてきました。晩ゴハンはどうしましょ?とレストランが並ぶ
フロアにやって来ました。basara食堂は小山氏(青柳@徳島&虎ノ門)の廉価
ショップです。入り口のメニューを眺めると・・・「有った〜!!ココで食べよう!」
店内は”気取らず・くだけず”の雰囲気で一安心。でもスタッフは一定水準をキープ
しています。ある程度数が見込めるコース主体で、単品のお料理が少ないかなぁ、
と思いましたが、これは仕方が無いですね。
奥は鳥もも肉のカラッと揚・980円は骨付きもも肉のブツ切りと野菜の素揚げに
大根おろし入りの醤油ベースのタレを絡めて。手前左はじゃがカツ・380円。
ほっくりジャガイモのコロッケなんですが、歯応えが残してあるところが”カツ”
なのでしょう。中央は本日の煮物(蕪のそぼろあんかけ)は、蕪がもう少し固めで
も良いかったかなぁ。
ご飯セット・600円には美味しいお漬物(写真左端)と関西風のお味噌汁、そして
ご飯はお代わり自由(勿論ダーは2杯食べたのでした)でリーズナブルです。
少し遅れて前菜七点盛(写真がダメダメで情けない〜)1300円。色んなお味が
少しずつ味わえるのが嬉しい。どれも自分では出来そうに無いものばかりです。
茄子の田楽・800円は西京味噌がたっぷり。単品のメニューは出来上がるのに
少し待ちますが、すぐ出てくるコースメニューと共通のお料理よりも出来たて感
があって美味しい。(まぁコース料理のお料理は大量に作ってスタンバイしてある
ので・・・熱々って美味しさの中でも重要な要素かと)
そしてデザートはコレ♪”昔プリン”なのです。
憧れの”青柳”での人気メニューが700円で食べられるのです。そう、コレが一番
のお目当だったりする訳。プリンが700円だとぉ〜!って思うでしょ。でもコレは
きさの両手の人差し指と親指をくっ付けた丸程の大きさ(高さは親指の第一関節位)
も有るんです。スプーンもちゃんと2本出してくれます。うわぁ〜い♪と真ん中に
真直ぐ境界線をスプーンで引き(仲が悪いのか?>きさ家)一口食べると、うはぁ!
確かに昔プリンだよ〜っ!(^▽^)しっかりしたタマゴ味のプリンは一粒たりとて
”ス”が入っていない美しい仕上がり。カラメルと一緒に口にすれば、コレコレ!
これこそ初めて食べたプリンの味(を数段上品にした出来栄え)だよ〜♪と、もう
夢中。一人一つでも食べられそうなくらいでしたが、半分ずつでも満足の大きさ
なので割高感は感じませんでした。
これだけ食べて6010円(税込み・サービス料等は不要)と、まぁ妥当な所かな。
でもいつかは青柳に行ってみたいなぁ〜と密かに思うのでした。
帰りは再び大江戸線で。まるで某国の地下鉄か?と思える程の深い深い深〜い
所にあるホームまで、幾つかのエスカレーターを乗り継いで潜ります。ベネ子とは
いえ、重さが肩に染みるよぉ(泣)
ホテルに戻ってお風呂で温まったら、新しいマグカップにコーヒーを淹れて先程
ロブションで買った杏デニッシュを齧りながら紅白観戦。嗚呼、今年も良く遊び
良く食べた一年だったなぁ〜、とフニャフニャになりながら眠りに落ちたのでし
た。
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