3月23日(日)
丹波篠山といえば・・・栗、黒豆、大納言小豆。他には何だっけ?それを今日は
探しに行くのです。それにしても山の朝は寒い!3月も終わりに近づいている
というのに、デリカ号の窓が見事に凍ってる!しかも内側も!びっくり〜。
外に出てみると、うわぁ〜!真っ白な霧が立ち込めています。でもどんどんと
晴れ間が広がっている感じ。今日は良いお天気になる予報なんです。
しかし篠山までのドライブも真っ白な霧の中が殆んどでした。篠山城の駐車場
に到着して、自転車を取り出します。黒豆パンのお店・小西はもう営業が始ま
っている筈。白い霧が残る商店街を進みます。
猪料理のお店が思った以上に沢山有ります。事前に調べた所、猪鍋は1人前の
予算は5000円以上。ううっ、高い〜(^^;こりゃ予算オーバーだわぁ。
それにお昼ご飯のお店はもう決まっているしね。まだ開いているお店も殆んど
有りません。それより何より、寒い!まず小西のパンを買ったまでは良いけれど。
そこで観光案内所近くの喫茶店に逃げ込みます。黒豆コーヒーなるモノを啜り
ながら暖をとります。正確には黒豆ブレンドらしいけれど、まぁ観光客向きの
飲み物って感じ。週刊誌を捲って入るうちに、外の陽射しが暖かそうになって
きました。もうきこきこしても大丈夫みたいです。
まずは御徒士町武家屋敷群へ行ってみました。土壁に茅葺の家が現役で残って
います。観光地の感じは無く、ひっそりと静かな家並みです。
お豆腐屋さんの看板犬くんもまだチョッと寒そうにしています。この日は日中
はポカポカ陽気だったのですが、朝晩の冷え込みは厳しく、この寒暖の差が美
味しい農作物を育てるのだと感じました。
篠山城の南側のお堀に出てくると、のんびり釣り糸を垂れる人の姿もチラホラ
見えます。静かな水面が鏡の様に木々を映しています。気温もどんどん上がっ
てきました。もう震える心配は無さそうです。
お堀の南東には蓮がいっぱいです。きっと真夏の朝には美しい花が沢山見られ
るに違いありません。今ココを掘ればレンコンがいっぱい採れそうなんだけど、
毎年このまま放って置くのかな。茶色くなったシャワーヘッドがコロコロして
ました。
そして暖かくなってきたところに、賑やかにお散歩中の一団に出会いました。
「ガァガァガァ」「おはよ〜。ねぇ、ちょっとこっち向いて歩いてくれない?」
「ガァガァガァ・・・」少し近づくと、みんな一斉にお尻を向けて離れて行って
しまうのです。何で〜逃げなくたってイイじゃないのさぁ〜。
少し離れた所から見ていると、自転車に乗ったお母さんがやってきました。で
も彼らは逃げる気配も有りません。あれ?何で?するとお母さんは自転車の
カゴからパンの耳を取り出したのでした。ナルホドそう言う訳だったのか。
篠山川の支流、黒岡川の川縁りです。周囲が山に囲まれた街ですね。右の竹薮
は昔は外堀だった所みたいです。無理やり川の流れを変えた影響で水害に悩ま
された時代も有ったそうですが、それを元に通りに埋め戻したんだそうな。竹
の揺れる葉音と鶯の声が優しく聞こえる散歩道です。
こちらは河原町入妻商家群です。電柱も茶色く塗られて、景観にも気を遣って
いるようです。立派な”うだつ”や格子戸が残る商家が続いて良い雰囲気です。
通りの外れにお醤油屋さんが有りました。山菜漬を買ってみれば良かったかな。
次は鳳鳴(ほうめい)酒造の酒蔵見学です。現在は別の場所で仕込みをしてい
るそうですが、昭和50年代後半まで200年以上現役だった作業場を無料で
開放しています。現役の緑色の貯蔵タンク、神戸製鋼・昭和33年製って書い
てあります。これでも既に歴史を感じちゃいますね。御主人自ら色々と案内を
してくださいました。そして何故かこの蔵の中のBGMはモーツァルトなので
す。中に入ったときから?と思っていたのですが、お酒に音楽を聞かせている
んだそうです。振動で発酵が活発になると言う事みたいです。
見学を終えた後は、お約束の試飲サービス。全種類試飲OKなのです。さっき
の「モーツァルトを聴いたお酒」と「その原酒」の飲み比べをしてみました。原酒
の方が尖がった味、モーツァルトは円やかな味に感じました。本当に2つのお酒
は一緒の物だったのかは?ですが(笑)。折角なので図々しく純米吟醸も頂き、
お土産用にもお買い上げです。さすがに3本も買うと積載ダーも重そうだぁ。
この「ほろ酔い城下蔵」の向かいにも”元祖黒豆パン”と書かれたパン屋さんが
ありました。小西では黒豆パンしか買えなかったので(お昼頃に行けばメロン
パンも有るそうですが)、他にも面白いパンが無いかと中に入ります。
黒豆パン、黒豆きなこドーナツ、大納言小豆あんぱん+サービスの生パン粉も
ちゃっかり貰ってしまいました。美味しそうなサンドイッチにも目が留まりま
すが、これから美味しいお昼ご飯なんだからガマン我慢。
では丹波篠山で最も楽しみにしていたお店に、早めのお昼に向かいましょう。
箱鮨の「澤藤(さわとう)」です。10時30分の開店ですが、きさ家はいつも
の如く一番乗り。量も少ない筈ですし、お昼には帰路につこうと思っていたの
で丁度良いタイミングです。オトナの遠足にピッタリのランチです。
箱鮨・1200円、鯵鮨・2400円(2月までだったら迷わず鯖鮨なんだけどね)
椀物は別なので、お吸い物と赤出し(これは計算外でしたが・300円&400円)
を付けます。暫し待った後、いよいよお待ちかねのお寿司とご対面です。
うわぁ〜美味しそう。でもって食べるの勿体無いくらいの美しさです。箱鮨は
女性の口でも食べやすい大きさですから、量は少なめですね。手前にはガリの
代わりの茗荷漬け、それに季節を感じる蕗味噌、オクラの和え物が付いてます。
そしてそのお味は・・・う〜ん、来て良かった!コレだけの手間をかけたお料理
を頂ける機会は早々無いでしょう。鯵鮨の方には山牛蒡の梅肉和えのが付いて
いました。これも非常に美味しい。お酒の好きな方なら、泣いて喜びそうな肴
にぴったりの脇役です。箱鮨、押し鮨がこんなにも美味しいお料理だったとは
今まで知らなかったのが悔やまれる程。コレを目当てにこの地を訪れる人は、
きっと少なくないのでは。具、タレ、しゃり、ワサビ、全てのバランスを計算
し尽くしたお鮨を存分に堪能したのでありました。
そして食後のおやつは「栗屋西垣」へ。栗と大納言小豆を使った出来立ての最中
を1つずつ買って、店内の休憩スペース(無料のお茶サービスがあるのだ)にて
頂きました。こちらのお店は「純栗羊羹・1900円」と「栗納豆」で有名なの
ですが、栗納豆は100g1100円。高っ!そこで栗納豆の”割れ”を買って
帰ります。それでも850円くらいだったから、良いお値段ですが。そして商品
をお買い上げの方には”割れ栗納豆”のミニ袋がオマケで貰えます。これが嬉し
い♪さっそく最中と納豆をぱくぱく。栗好きのきさ家には堪りましぇ〜ん!!
さすが丹波の栗だねぇ、と栗本来の美味しさとそれを生かす技に感動です。
時間は12時少し前です。半日だけのぽたでしたが、丹波篠山は小さいながら
もとても魅力的な街だと感じました。美味しい物がいっぱいなのは勿論の事、
街の雰囲気が良いのです。もう少し時間をかけて、ガイドブックには載ってい
ないお気に入りの場所を次回は探してみたいなぁ、と思った遠足なのでした。
こうして美味しい物を買って、食べて、の3日は終わってしまいました。考えて
みると、お財布から出て行ったお金は、殆んど全部お腹の中へ入ってしまった
みたい。食べ物以外の楽しみに使ったお金・・・天橋立のケーブルカーくらい。
後の見学施設は、みんな無料の所ばかりだったし。相変わらずエンゲル係数が
高いきさ家なのでありました。
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