5月5日(日)
前日からの雨は、なかなか降り止む気配が無い。今年の金沢も自転車は叶わな
いのかなぁ・・・天気予報では今日は曇りのち晴れ。本当にそうなるの?
今日のデポ地、金沢を流れる犀川の河口にある健民海浜公園に向かうと、駐車
場は工事中。日本海から金沢に向けて走るのは諦めて、少し南の西部公園へと
向かいます。駐車場はガラガラ、でも天気はまだスッキリしない。どうしよう、
午前中は自転車を諦めた方がいいかなぁ・・・計画を考え直し始めると、どうやら
雨は降り止んだ様子。
まだ路面は濡れたまま、空も曇ったままなのでレインウェアを着込んで出発し
ます。公園に隣接する競技場の脇を過ぎると、すぐに犀川に出られました。右岸
(上流から見て、で良かったかな?)にはサイクリングロードが整備されているとの
ことなので、これを進めば快適に金沢市内に向かえます。
雨上りの所為か、誰もいないサイクリングロード。早朝ぽたのお楽しみ、散歩
のわんこ達とも殆んどすれ違う事もありません。さみしいなぁ。もちろん自転
車で走る人もなし。貸し切り状態のまま犀川神社付近までやってきました。
サイクリングロード終点から、まずは金沢駅へ向かいます。電車に乗る訳では
ありません。先ずは腹ごしらえをしなくてはいけませぬ。駅に到着すると、オー
トバイのグループが路上で朝食の準備中、「ますのすし」の写真を撮っていらっ
しゃいました。でもそれって富山じゃなかったっけ?ま、いっか。お天気回復
すると良いですね、と声を掛け合いきさ家は駅のショッピングモールへ。
ちょうど8時半の開店に合わせて到着したのは「Maple House」ここは
金沢市内に本店のあるケーキ屋さんなのですが、駅構内のこのお店では、デリ
が充実しているとの事でやってきた訳です。残念ながらSweetsの用意はまだ
の様で、2種あるモーニングセットをそれぞれ注文しました。
ベーコン・タマゴ・レタス・トマトのサンドイッチとポテトチップス、ヨーグルト。
スクランブルエッグ&ベーコン、チキン&キュウリのサラダ、トースト2種。
それぞれ飲み物付きで450円、550円。しっかりと食べました。
有名なスポットは日中相当な人出が予想されます。自転車と写真を撮るには、
早い時間からの行動が理想的。まずは長町・武家屋敷跡界隈へ向かいました。
さすがに9時台だと、まだまだ普通に走行可能です。パチリ、パチリと気の向く
まま、すぐ先から馬に乗ったお侍が出てきそうな入り組んだ街中をグルグル。
すると目の前に、つや消しブラックのパシフィックの姿が。思わず「こんにちは」
と声を掛けてしまいました。伏見のローロさんで買われて間もないと仰ったそ
の男性は、大阪からお一人で輪行していらしたそう。純正のキャリアも、つや
消しのブラックにマッチしています。きさ家のトレードマーク?のモンベルの
ツーリングバックに興味を示された御様子。お別れしてから「シマッタ!@nak
さんのオーナーズリストをお教えするの忘れた!」
少しふらふらした所で、まずは午前中の休憩。この春に北陸初出店のスタバに
向かいます。一番の繁華街、香林坊の交差点に面したお店です。テラス席を確
保して、のんびり〜ぃ。目の前をトレンクルが通り過ぎていきました。金沢タン
は(た)さん好みの色柄、よかった〜コレクションに加えて貰おう。
再び武家屋敷跡にやってくると、今度は大分人出が増えています。4月に開館
したばかりの「前田土佐守家資料館」が無料解放されていたので入ってみました。
今年は大河ドラマの前田利家のご当地、という訳で金沢は「利家とまつ」の大売
出しってカンジで、何処も彼処もNHKさまさまの有様。
11時を回ったところで、少し早めのお昼ご飯。すぐ先にある「四季のテーブル」
は郷土料理研究家で、料理教室も主宰する女性オーナーのお店。

左・四季ごちそう膳2000円・3段のお重には、お造り、卵の寒天寄せ、酢の物
高野豆腐の煮物、笹の葉に包まれた鰆の西京焼き、左のお重は金沢名物の治部煮
です。それにザル豆腐(自家製の胡麻ダレが美味しい)も付いてきます。
右・治部煮丼(鴨)1300円。え?治部煮って鴨に決まってるんじゃないの?
残念ながら、ごちそう膳の治部煮は鶏肉だったのです。ガ〜ン!治部煮は鴨以外
有り得ません。鶏肉でも合わなくは無いのですが、独特の煮汁と山葵、簾麩との
バランスの良さは、絶対に鴨ならではのお料理ではないかと。
いよいよ人出が多くなってきたところで、チョッと静かな にし茶屋街界隈へ。
ここは規模は大きくは無いものの、観光客も少なめで良い感じです。

「甘納豆かわむら」にてお土産を購入。モチロン試食もしちゃいました。丹波黒豆
も捨てがたかったけれど、大納言と大豆。
再び犀川に出て、桜橋の脇のW坂へ。川沿いの道は見事な桜並木、いまは新緑
が眩しい。坂を見上げて(スロープは無いの)その脇の車がひっきりなしに走る
坂道と見比べてみる。う〜ん、どっちにしてもすごい勾配だ。ミキさんならスイ
スイなのかなぁ〜
桜橋を渡り、人込みと渋滞でごった返す兼六園を抜け、尾張町の菓子文化会館
へやってきました。老舗の和菓子屋「森八」の2階にあります。
残念ながら館内での写真は×。さすがに茶の湯が盛んな古都だけあって、和菓子
が節目の行事や四季折々の生活に密接しています。ため息が出るような工芸菓子
も沢山展示されていて、花びらの1枚・松葉の1本までもが素晴らしい出来。
連休中という事で、菓子職人さんによる生菓子の実演も見ることが出来ました。
そんな素晴らしい和菓子を見たばかりにも関わらず、きさ家が次のおやつに選
んだ先は・・・

観光客+NHK・BSの生中継で賑わう外の街とは一線を画して、静かな時間
の流れる「紅茶専門店・山屋」店内。女性オーナーは、お茶屋だった御実家を
ステキなカフェに変身させたのです。テーブル席が4つだけの小さなお店、壁
にはズラリと並んだ紅茶の缶、店先のポットのかわいい看板が目印です。
初めて金沢を訪れた時に見つけて、また来ようとずっと思っていました。紅茶
にはお手製のクッキーがついてきます。今日はケーキも頼んじゃいました。
チョコレートケーキはココア生地とモカ生地の2種類、パウンドケーキもお茶
に良く合います。ダージリンファーストフラッシュをためらいも無く注文する
ダーに唖然とするも、飲んで「幸せ〜!」いつか かさんと来たいなぁ。
外側からは格子戸内の様子は一見伺うことは出来ませんが、店内からは思いの
ほか外の景色が目に飛び込んできます。紅茶のカップに映る格子戸、格子戸の
先には自転車達の姿もちゃんと見えてます。
外に出てみると、ひがし茶屋街での中継はまだ続いているようです。折角の景観
も中継用のケーブルや機材で写真を撮るどころではないみたい。裏道、裏道、と
実際ここは何処よ?と片隅で思いながら静かな路地を探して行きます。
金沢を流れるもう一つの川、浅野川では子どもの日に合わせたイベントなので
しょう”川を泳ぐ鯉のぼり”の姿も目撃。但し前日の雨の影響か、川が濁って
鯉のぼりたちも少々苦しそう。
こんどは反対岸の主計町茶屋街へ。こちらも割合に静かな雰囲気です。
この川沿いの道で、偶然にも浮世絵作家クリフトン・カーフ氏のお住まいも発見
しちゃいました。少し前に偶然テレビで彼の事を知ったのですが、ベトナム戦争
から戻り、50歳を過ぎて浮世絵の世界に飛び込むために日本にやってきて、
人間国宝の先生の師事し、現在はここ金沢にアトリエを構えていらっしゃると
のこと。ふと見上げたお宅の表札が、見事な浮世絵、しかも「佳風」と。
この後、一昨日なくしてしまったザウルスのペンを求めてウロウロ。さすがに
ケバケバしいパソコンショップは街中に見当たらず、すこし郊外の電気屋をま
で足を延ばすも空振り。
ああ、だんだん雲行きが怪しくなってきたよ〜。日中も時折日が射すものの、
概ね曇りの状態を保ってきたのに、日が暮れてきたのとは違う雰囲気の暗さ。
それでもお目当てのお店にはちゃんと寄ります。
この笹に包まれたお菓子は”麩まんじゅう”お茶とセットで300円。もちもち
ぷにぷに、とした生麩の食感は何とも言えず美味しい。温かいお茶でホッと一
息。まだ雨よ降らないで・・・
この後は再び金沢駅に寄って、モールで明日の朝食用のパン購入。構内の地酒
屋さんのお土産売り場では、1杯100円で飲み比べができるコーナーが有り
また、駅から犀川に向かう道沿いには地ビールブルワリーも有って、ぽた家の
お二人にもぴったりの街かも、なんて思ったりして。
少し駆け足で犀川を引き返します。結局雨に降られる事も無く、40キロのぽた
は終了。川沿いを伝って行けば、そんなに坂も無く”ぽたぽた”するには良い所
だと思います。但し時間と場所を選ばないと、観光客に埋もれかねませんが。
デリカ号に帰還して、今日の夕食に選んだ先は・・・

金沢市郊外のぶどう畑の中に突然現れた、チョッとお洒落なお店たち。全部で
4つのお店からなる「ぶどうの木」は、洋菓子&パン工房、イタリアンカフェ、
フレンチ・オーベルジュぶどうの木、新中国料理・シノワぶどうの木、そして
敷地内にはハーブガーデンやチャペルも有って、金沢の女の子達の理想の場所
ではないのでしょうか。
そのなかのシノワに行ってみました。中華って、この連休に食べる機会も無さ
そうだし・・・と思って(予算の)下調べも無く入ったのですが、今回の食事で最も
散財してしまいました。

海鮮の卵白炒め・フワフワ卵が美味しい、ジンジャー風味の唐揚・さっぱり味

香港風焼きそば・具が一杯で結構ボリューム有り、四川風麻婆豆腐・山椒と鷹の
ツメがビシバシ効いてます。きさ家は避けつつ頂きましたが、こぐさんなら笑顔
全開だろうね〜と、つい噂してしまいます。コレには当然白いご飯が付いてい
ます。香草、いい印象が今まで無かったのですが、これ位強烈なお料理ならば
良いのではないか、と始めて思えたきさ家でした。
止せばいいのに、デザートの盛り合わせと特製ぶどうジュースも注文しちゃい
ました。デザートが出てくるのに待ちくたびれて、ちょっとムッとしていたら
紅茶をサービスしてくれました。バニラアイス、ココナツムース、チーズケーキ
の3種盛り。チーズケーキには、さすがレーズンがたっぷり入っていて美味。
当初ぶどう畑だったところに、後からレストランを建てたそうで、店内には葡萄
棚(今の季節は花などが落ちないように白い天井用のカーテンが)が。もちろん
外も一面ぶどうの木で、イルミネイションが彩りを添えてなかなかの雰囲気。
そう、お値段のほうもナカナカのものでした。サービス料10%で8000円弱。
食事を終えて、洋菓子&パン工房を覗いて見ました。小川軒のレーズンウィッチ
と似たお菓子「ぶどうウィッチ」を2個お買い上げ。翌朝食べましたが、レーズン
の美味しさでは、六花亭、小川軒にも勝る味。さすが自家製葡萄の本領発揮。
しかしこの売店で先程レストランで飲んだ”一杯800円”の葡萄ジュースが、
一瓶350円で売られているではないの!ガ〜ン、知ってたら注文しなかったのに。
思いがけず散財してしまいましたが、美味しかったので良しとしましょ。
でも次回はランチか、気軽な予算のイタリアンカフェにしておこうかな・・・
もう一日、北陸の旅は続きます。明日は良い天気だといいなぁ。