4月28日(日)

桜の若葉が濃い緑になって、夏の陽気を感じさせる日も少しずつ増え始める頃
大好きな花のひとつ、藤の花の季節になりました。本当ならば1週前が見頃だ
ったのかもしれませんが、都合もお天気も悪くてGW最初の休日の今日に。

久しぶりに少し早めの午前8時前に準備完了。いつも通り、川沿いのサイクリング
ロードを進みます。この道を走るのは、名古屋キックツアーで大勢で走って以来
初めて。今はダーと2台だけ、チョッと寂しいかも。

1時間弱で名古屋の中心部に到着。先ずは・・・桜通大津へ。



お気に入りのソファがちょうど空いていたので、窓から見える場所に自転車を
停めちゃいました。まだ朝の時間帯、道行く人も少ないしね。ここまで走った
ら、冷たいモカと抹茶フラペで一休み。この場所でゆっくりしたくて、自走し
てきたんです。曇っていた空も明るくなって、いい感じ。

それにつけても、抹茶フラペチーノの量がやけに多い。最後はお腹が冷えヒエに
なりながら飲みきる頃には、予定よりちょっと出発が遅れました。待ち合わせ
の前に、寄っておきたいところがあるのです。少しだけスピードを上げて、名古屋
駅を通り越し、西へ進みます。

中村公園北口で左に折れて公園方向へ続く道に入ると、雪が降り積もった様な
真っ白な花をつけた並木が出迎えてくれました。



「ナンジャモンジャの木」正式には「ヒトツバタゴ」と言うらしいのですが、実際に花
を見たのは初めて。写真を撮っていると、通りすがりの自転車のおばちゃんに
「これってナンジャモンジャだよね?」と声を掛けられた。「そうだと思います」
と答えながら、やはりそうだったのか、と納得。

競輪場を横目で見ながら公園の中へ、池の脇の藤は如何かしらん?・・・やはり
盛りをとっくに過ぎていました。去年はちょうど美しい頃に訪れる事が出来た
のですが。北向きの一部の花が少しだけ残っていました。あぁ、これから向か
う本命の藤は大丈夫か・・・自分達だけなら未だしも、お誘いしておいてガッカリ
させてしまっては申し訳ないもの。

公園を出て、大きな赤い鳥居へ向かいます。時間もちょうど良い頃です。待ち
あわせするには、ゴミゴミし過ぎる所にしてしまったみたい。「到着しました」
のメールが届いて、慌てて走って行きます。

やはり今日もおだあさんと御一緒していただくのです。本当はこの藤の花企画
2週前にお誘いしていたのですが、直前まで悩んで今日に遅らせたのです。
地下鉄の出口と駅前の店の開店時刻が重なって、挨拶もそこそこに最初の目的
地へと向かいます。

西へ西へと向かって大正橋を越え名古屋市を飛び出して、新川との中州地帯を
北に進みます。ちょっと大回りですが、最初の目的地を対岸から偵察?する為
です。が、途中から未舗装路になってしまいました。ガ〜ン!よろよろと進む
と、向こう岸に白いテントが見えてきます。白と紫の花はまだ十分楽しめそう
です。良かった、昨年はまだ早くて見ることが出来なかったものね。

萱津橋を渡って、県の天然記念物に指定されている「下萱津(しもかやつ)の大藤」
へ。結構訪れてる人も多くて、少し離れた駐車場の脇に自転車達を止めて歩いて
むかいます。入り口で100円を払って、中へ入って行くと・・・



見事に咲き誇る立派な房の藤の花、辺りには一面甘〜い香りが立ち込めています。
しかし優雅な気分には浸ることは出来ません、大きな蜂がた〜くさんブンブン
飛んでいるんですから。ただ蜂たちは蜜を集めるのにすっかり夢中で、人間の
事なんて全く眼中に無いみたいだから危なくはないみたい。

この立派な藤棚、実は個人のお宅のお庭なのです。甚目寺町の石田邸内には600
平方メートルに及ぶ藤棚が有って、お花の時期にだけ一般に公開されているの
です。新聞やテレビでもよく紹介されているので、以前から一度お邪魔してみ
たかったと思っていたのがようやく叶いました。



藤を眺めながら、田楽・400円と衣かつぎ・300円をいただきました。
焼きたての田楽はお味噌がちょうど良い具合に焦げて、美味しい。里芋はまだ
蒸かしたばかりで、ほんわか温かいおイモに生姜醤油でさっぱり。どうやら石田
家親戚総出+近所の方々で、美味しいお花見が出来るように手作りの味を用意して
下さっているようです。お茶を買いに行くと、なにやら黒いケースを抱えた男性
が、田楽を焼くご主人に挨拶して中へ入って行きました。暫くすると・・・



花より田楽、とすっかり食べモードの3人の耳に、風流な横笛の音色が届きま
した。「テープじゃないよね?」との男性陣に、先ほどそれらしき男性を見た
ことを伝えます。目も鼻も口も、耳までもすっかり花見を満喫。(^^)

石田邸を後にして、次の目的地へとまたまた西へ直走ります。信号にもあまり
引っかかる事も無く、かといって寄り道したり休憩してみたい場所も無く、ただ
淡々と走る事になってしまって、ちょっと面白くない道を選んでしまったみたい。

やがて日光川を越えて、津島市の天王川公園に向かいます。ここは夏のお祭りと
藤の花で知られる公園です。車も人も屋台も・・・と、とにかく賑わっていて、
どこに肝心の”東洋一の藤棚”(ここのキャッチコピー・西洋にも藤は有るの?)が
有るのか?屋台にも気を取られつつ、ウロウロすると紫の花が見えてきました。



九尺藤(キュウシャクフジ)の見頃は今日がピークのようです。長い回廊に垂れ
る優美な濃い紫の房、以前一度来たことが有るのですが、今日のほうが盛りの
時期に合ったようです。人出もスゴイのですが、水面に藤色が映る様は惚れ惚れ
してしまいます。ああ、来てよかった。

様々な屋台の誘いを振り切って、公園を後にします。もう今日のお昼は決まっ
ているのです。ここで屋台の誘惑に乗っては、二の舞、三の舞?ここ最近のおだあ
さんとご一緒した機会では、あまりにも食べ過ぎていたので、今日はちゃんと
ご飯を食べて、それでも足りないようなら屋台を覗こう、という事に。

少しだけ迷って、やって来たのは「ホワイト餃子」ここは直営ではなくて”技術提携店”
なんだそうです。餃子以外にも普通の中華屋さんのメニューもあります。中川区
黄金の直営店には一度行ったきり。二度目のホワイト餃子体験。



三人そろって餃子定食・680円也。手前のご飯もスープもどんぶりサイズで
す。さすがにご飯は食べきれないと思って、お店の人に少なくしてください、と
お願いしたのですが、結局殆んど残してしまいました。ここの餃子は皮が食べ
応え有り過ぎて、ごはんが(と言うかでんぷん質が)あまり進まない気がします。

あぁ、屋台の誘惑に乗っていたら大変な事になっていた。おだあさんとダーは
どんぶりご飯も完食。よく食べるなぁ・・・

お腹が一杯になったので、次の目的地に行きましょう。愛知県の南西の端の町
弥富町へ向かいます。国道155号(地元の人はこの道”西尾張中央道”を略して
”中央道”と呼んでいるのですが)は走ってもあまり面白そうではない気がしたの
で、東側の県道を進みます。

2週間前にも通った佐屋町の喫茶店、今日も店は閉まっています。ドアに何か
張り紙がしてあります。読んで見ると、コーヒーと中国茶の専門店で日曜定休
という事が判りました。次は土曜日にここを通れるような企画を考えようっと。

結局一度トイレ休憩をしただけで、弥富町にやってきました。先に3箇所目の
藤の花に向かうつもりでしたが、予定変更。順番を変えましょう。

弥富町に来たからには、どうしても「ももの木」のケーキが食べてみたかったので
す。金魚の養魚場が点在する(弥富町は日本でも一番の金魚の産地なのです)何とも
ない田舎道に有るケーキ屋さん。ティールームには地元のおじいちゃん、おばあち
ちゃんが小さなお孫さんと一緒にケーキを楽しむ、なんとも長閑なお店です。



ケーキも一つが300円以下のモノが多くて、種類も沢山あります。おもわず
嬉しくなって、きさ家は2個ずつ注文しちゃいました。お茶も注文すると50円
引きになるだけでなく、シャーベットもサービスなのです。(^^)

奥から時計回りに、おだあさん・イチゴのタルト(パイとクッキーの中間の様な
生地です)ダー・クラッシクショコラ(評判どおりの丁度良い焼き具合)とショート
ケーキ(イチゴ美味しい!)私はヘーゼルナッツ(バタークリームが良い出来)と
モニカ(ふんわりチョコレートムース)

う〜満足満足!ゆっくりロイヤルミルクティーでくつろいで、ではでは最後の
目的地へ向かう事にしましょう。外に出ると、風が冷たくなっています。さっ
きまでは丁度良い陽気だったのに。



そういえば今日は、3台の自転車達の写真を一枚も撮っていないぞ。本当は藤棚
の下でパチリと出来れば理想的だけど、下萱津も天王川公園もとてもそんな雰
囲気じゃなかったもんね。森津では、門を入った所に止めさせてもらえました。
でも肝心の藤棚はこの奥、一応自転車で来たんだって事の証拠という事で。



この立派な藤は、もう340年もここで時代の移り変わりを眺めているのだそ
うです。風に靡く藤の花、南向きの棚では殆んど散ってしまっていましたが、
入り口近くは丁度見頃でした。先ほどまでお抹茶の席が設けられていた様で、
和服姿のご婦人達が後片付けに忙しそうです。このお庭を見ながら、お抹茶
なんて良さそう。今日回った3箇所の中でも、一番アクセスの悪い所のせいか
人も少なめ、一番の穴場かも。実際、下調べするまでここの事を知らなかったし。

陽もすっかり傾きかけてきました。近鉄・弥富駅まで引き返します。ちょうど
追い風に変わって、あまり”きこきこ”としなくても駅の方へと自転車は進んで
いきます。あ〜楽チン!



無事に弥富駅に到着。名古屋駅の混雑を避けるため、手前の八田駅で地下鉄に
乗り換えする事にしたのですが・・・
現在新駅舎工事中なのですが、近鉄と地下鉄が恐ろしく離れているのです。噂
には聞いていたけれど・・・我慢して歩く。おさあさんは組み立てて、きさ家の
荷物を持って一緒にブロ号と歩いてくれました。ありがとうございました。

やっと地下鉄の入り口に着いた!と思ったら、改札までの道程の長い事長い事。
地下鉄で最難所の駅ではなかろうか、と思えるほど。延々と続く地下通路を、
ひたすら歩く。今日一番大変だったのは、間違いなくこの乗り換えだったのです。

でも一日で3箇所の藤の名所を巡る事が出来て、満足な一日でした。でも実は
小さな頃”藤の花が秋になったら葡萄になる”と信じていたきさは、大人になっ
ても食いしん坊なままでした。おしまい。

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