11月4日(日)

今日は紅葉を見に行こう!ということで、おだあさんと相談を重ねた上、長野
県木曽にある阿寺(あでら)渓谷に出かけることにしました。紅葉の名所とし
て東海地区では少しは知られているスポットです。今回は3人とも初めての場
所(近くには出かけていますが)にワクワクです。

朝7時に待ち合わせ、よって朝5時半に目覚しをセット。しかし3時半に目が
覚めてしまいました。久しぶりの自転車に少々興奮気味なのか、それとも寒さ
の所為か・・・うつらうつらしているうちに、目覚しが鳴りました。窓から外
を覗うと、まだ星が光っています。久々の晴れの日曜日の始まりです。

いつもの待ち合わせ場所に5分前に到着。まだ紺ブロの姿は無いようです。
コンビニに温かいコーヒーを調達し戻ってくると、今朝も颯爽とおだあさん
が登場。軽々ときさ家デリカ号に乗り込み出発です。

中央道・中津川ICからR19を北上です。車内での話題はイロイロですが
目下の課題は「nak家名古屋歓待ツアー」の事。ああでも、こうでも、な
かなか纏まらない・・・もう3週間後なのに。大丈夫か>自分。

今日のデポ地、R19号沿いの「道の駅・大桑」に8時半到着。車外に出ると
「さむ〜い!」名古屋の7時よりも寒い感じです。おだあさん(長袖シャツ&
トレーナーにジーンズ)、ダー(長袖ネルシャツ&フリースベスト&アノラッ
クにチーノ)、私(長袖Tシャツ&コーデュロイシャツ&アノラックにジーン
ズ)さっそく自転車を取り出して出発!でもその前に、おだあさんはダーの予
備のウィンドブレーカーを着込みます。

走り出してすぐに国道から外れて集落の中を進みます。ここで素手のおだあさ
ん、風の冷たさに堪らず軍手(デリカ号備品)を装着。軒先に干し柿の用意が
されているお宅、黒毛の牛達が顔を出してきたり、火鉢の準備をする村の人。
先導をおだあさんにお任せしてのんびりペダルを漕いでいきます。

木曽川のダム湖に出ると、おそらく駒ヶ岳でしょうか、頂にうっすらと雪をま
とった姿が望めます。雲1つ無い青空、風は冷たいけれど清清しい。


橋を渡るとすぐに阿寺川の河口にでます。ダム湖の水は澱んだ感じなのに、支
流のこの川はビックリするくらいの透明度。朝陽が容易く川底にまで降り注が
れて、何ひとつの陰りも無い。清流とは聞いていたけれど想像以上の美しさ。
この素晴らしい川に沿って紅葉を楽しめるのかと思うと、思わず心が躍る。
道幅も広めで、少しくらい上りが続いたとしてもお釣りがくるくらいではない
かしらと期待を持たせる渓谷の入口。右端はどんぐり拾いをするダー。


しかしこの直後、3人の期待は見事に裏切られてしまうのでした。あっという
間に未舗装路となり、当然の如く延々と続く上り。道幅も狭くなり、まだ朝の
時間帯にもかかわらず車もどんどん上がってくる。その度に脇によって停車し
なくては怖くて追い越してももらえない。ああ、こんなはずでは・・・

このあたりの山林は木曽檜の産地で、その昔には切り出した檜を運搬する為の
鉄道が有ったらしい。(おだあさんの下調べに拠る情報です)現在は廃線とな
ってしまったけれど、その面影を残す鉄橋が有ると聞いて、せめてそこまでは
頑張ってみようとゆっくりと進んで行く。

なんとか最初のポイントの橋(の跡)まで到着。とりあえず記念撮影。その間
にも先ほど抜かしていった車が、早々と下り道を通り過ぎて行く。なんてあっ
けないんだ〜でものんびりと景色を楽しむには、自転車が一番だよね!と半分
負け惜しみのような会話をする3人。でもまだ少しだけ余裕あり。
橋はとってもいい感じでしたが、写真は失敗です。おだあさんちでどうぞ。

この日の明け方まで雨は降っていたらしく、地面は乾いているものの、あちこ
ちで生乾きのような所も有って、タイヤが何だかやけに重たく感じる。路面は
お世辞にも走りやすいとは言い難く、この荒れた道を下らなければならない
と思うと、上りのキツさ以上の恐怖心が湧いてくる。ああ・・・

それでも何だカンだ言いながらも(もちろん押しも入りながら)進む。東屋が
あったので一休み。今日は時計をしてこなかった私は、時間を聞いてビックリ。
全然予想ペースよりも遅い進行。この後の予定は無理かも・・・
この時点で最終目的地点「美顔水」まで約半分来たところ。せっかくなので、
行けるところまで行ってみようと話はまとまり、更に先へ進む。


道中いくつかの沢水が流れていました。その中でも、青々と輝く苔生した岩肌
に、真っ赤な紅葉が流れ落ちる事無くその姿を留める様が印象的。

少し走っては押し、また走りの繰り返し。あまり無理して漕いでしまうと夏の
開田高原の二の舞となってしまう。山道で尚且つ朝の為か、殆ど日陰ばかりを
走っているうちに、おだあさんは少し前に痛めていた膝の具合が悪くなってし
まった御様子。それども力走するおだあさんについて進む。

ようやく「美顔水」に到着&さっそく飲んでみる。軟らかい味でした。顔を洗
うと美肌に!と嘘臭い言伝えがあるそうです。キャンプ場として整備されてい
る(整備って程でも)中を歩いていると、先述の鉄道の車両がポツリと佇んで
いました。落ち葉に埋もれそうな少しさびしげな姿でした。


さて、恐怖の下りの始まり。本当にコワイのでブレーキ握りっぱなし。しかも
ブレーキレバーがとても冷たくて、手袋をしていても指の感覚が無くなりそう
になる。ゆっくりとは言っても、勿論行きとは各段のスピード。舗装路ならば
だいぶ気楽な筈なのに。

同じ道を下っているはずなのに、行きには気付かなかった(若しくは止る余裕
が無かった)スポットが幾つか有りました。この滝壷はとても深そう、でも底
までくっきりと見える美しさ。道は酷くても、川の美しさにかなり救われた気
がしました。


途中この川には幾つかのつり橋が架かっていました。実際に歩いて渡ってみた
のはこの橋だけです。おだあさん、揺らしてゴメンナサイ。

阿寺川を下りきって木曽川に戻ってきました。耳は痛いし、手もガチガチ。お
腹もすいています。時間はもうお昼。さてこれからどうしよう・・・
当初の予定では、阿寺渓谷往復は午前10時半位に終了するつもりで、午前の
おやつにこの近所に有るお店で五平餅を食べ、ランチは木曽川をもっと北進し
たお店で食べる予定でした。しかしそれは無理、と判断して3人で相談。

ここまでの走行距離は約23キロだったのにもかかわらず、もう一仕事やり遂
げたつもりになっていたので、これ以上走るのはもう止めようと意見が一致。
ランチはかなり以前から、おだあさんとの間で話題になっていた謎のカレー屋
に車で行くことにしました。でもその前に、せっかくなので五平餅にも寄ろう
とこれまた素早く意見がまとるのでした。

フォレスパ木曽、という温泉施設の敷地の離れに有る「いなほ」にて五平餅を
食べました。


わらじ型じゃなく真ん丸くて、焼きおにぎりに近い食感。タレがものすごく美
味。今まで食べた五平餅の中でも一番かも。(かなり空腹なので怪しい判断・
でも間違い無く美味しい)添えられたお漬物も良いです。地元のお母さん達が
一つずつ丁寧に作ってくれます。食べている間にも、地元の方が30本予約し
ていた物を取りに来ていました。人気のお店のようです。お蕎麦も自信作らし
いのですが、カレーが待っているので断念。スキーの帰りにまた行きます。

デリカ号に戻って謎のカレー屋を目指します。実は夏にこの店の前を間違いな
く自転車で通っているはずなのに(しかも冬にも車で通っているはず)気付か
ない不思議な店なのです。


店の前に来て、おだあさん曰く「以前よりだいぶやる気がでとる」以前は窓の
張り紙はもっと目立たなかったそうです。きさ家が自転車で目の前を通過した
時は(早朝でしたので当然営業はしていませんが)写真奥側から、坂を下って
行ったのですが、その時はただの廃屋としか思わなかったのです。

店内もかなり怪しげ、お店のご夫婦(ご主人の顔は見られず)も怪しげ、お味は
店の雰囲気にピッタリの怪しさ。おいしかったけれど、教えてもらわなかった
ら絶対入れないお店です。カレーの写真は・・・撮りましたが奥さんに「勝手に
取らんといて」って言われちゃいましたので。(そんなコワイ言い方じゃないけど)

じゃあこの後どうしましょうか?おだあさんは、木曽福島に行かれた事が無い
とのことなので、車で行ってかる〜くポタすることにしました。町営有料駐車
場は町内の資料館に入れば無料になる仕組み。でも3人で300円の入場料を
払ったので安くは無いかも。

自転車を再び取り出して、さっきカレーを食べたばかりなのにおやつにしよう
と男性陣の意見。残念ながらケーキ屋さんは無いので、この日2つ目の五平餅。


エゴマの風味が効いていて少し苦味も有って美味しい。けれどさっきの五平餅
があまりにも美味しかったので、印象は薄くなってしまいました。これだけ食
べてれば、きっと満足してると思うのですが。

このあとは夏に食べた「かねまるパン店」にて牛乳パンとそぼろパンを買って
(残念ながら優しいおばあちゃんはお留守だった)中山道・福島関所跡や崖屋
造り(川に迫出して家を建てるのです)を眺めたり、お土産を買ったり・・・


駐車場代を払っても知れているのでどうしようかと思いましたが、資料館とし
て公開されている代官屋敷に入ってみました。お庭の紅葉を期待したのです。


離れのお茶室も公開されていました。畳敷きを見たおだあさん、「スキー帰り
の休憩には寒そうだ」さすが目の付け所が違うわ〜
結局、木曽福島町内をウロウロしてデリカ号に戻ってきました。

最後に温泉による事に決めていたので、妻籠近くの「あららぎ温泉」500円也
で温まりました。ヌルヌルすべすべ系のお湯でしたので、膝には効かなさそう。
温泉から出ると、日も暮れていました。

実はこの後こそが、本日一番疲れた!中央道・中津川ICまでの大渋滞。順調
ならば20分位の道程を、2時間かかってしまいました。前日の土曜日が雨で
紅葉見物の車が今日に集中してしまった為のようです。(それでも「すや」に
寄ってくれてありがとう・くりきんとん、バラ売りは名古屋では買えないものね)

そんなこんなで名古屋に戻ったのは夜8時過ぎ。それから夕食を食べ、スタバ
にて反省会。(山奥に行くってのに、おだあさんもちゃんと上海タン持って来
ていらした・もちろんきさ家も忘れずに)
結局夜10時過ぎに、御所までお見送りしたのでした。御疲れ様でした。


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