8月14日(火)

予定を切上げて帰宅してしまったので(ペダルは交換済み)昨晩
から何処に行こうか考えていました。少し遅いかもしれないけれ
ど、昨夏思いがけず素晴らしい景色に出会えた「愛知県海部郡(
あまぐん)立田村(たつたむら)」に行くことにしました。

立田村は全国でも有数のレンコンの産地です。レンコンといえば
夏には立派な花を見る事ができるのです。あくまで蓮田として耕
作しているものを、見せていただくのですが。

木曽川の河口付近・三重県との境の弥富町の河川敷駐車場を午前
7時過ぎに出発です。昨日までの筋肉痛&随分早起きしたので、
少し不安なスタート。でも昨年も走った所なんだから、大丈夫と
信じて行くことにしました。

立田村までは弥富町から、水路に沿ってひたすら北上します。信
号がない代わりに、細い道を結構なスピードで車が走って来るの
で注意が必要です。3キロ程で水路を離れて西へまがると・・・
ガ〜ン!緑・みどり・ミドリ!青々と大きな葉を空に向ける蓮!
明らかに遅過ぎです。葉っぱが昨年見たときよりも、大きい・緑
色が濃い。花はすっかり終って、シャワーの先のようになってい
ました。思い起こせば昨年訪れたのは8月の初め、10日は遅れ
てしまったのですから、仕方がありません。


咲遅れた花はありませんか〜とキョロキョロしながら進みます。
すると、鎮守の森の脇にある蓮田(観光客のために色々な種類の
蓮を栽培しているのです)に、ピンク色が!思わず走って行くと
いわゆる食用のものより小ぶりの品種でしたが、見頃を過ぎては
いるものの可憐な花を見ることができました。ヨカッタ。


季節が合えば「水田の中に点在ずる蓮田から、ビンクや白の花達
が空に向かって咲き競う」とてもとても美しく、またどこか高貴
な世界に(蓮の花=お釈迦様のイメージで)踏み込めます。
残念ながら、今日は逞しく成長する蓮の葉と、少し穂が出てきた
稲が風を伝える中を走ります。北隣の八開村も同じくレンコン栽
培が盛んなので、この景色はずっと続くのです。


花の時期を外してしまったおかげで、スムーズに走ることができ
ました。前回は人も多かったし、路上駐車に閉口したものです。
毎度の事ながら、走っていてお腹が空いてきました。しかも食べ
たいと思うものは中華ちまき!何故ならば、青々と茂った蓮の葉
から、芳しい香りが漂う中を走っているからなのです。


赤い東海大橋で木曽川・長良川を越えると、長良川沿いにはサイ
クリングロードが有ります。前回はもっと北進して羽島市〜安八
〜大垣と走ったのですが、今日はサイクリングロードを使ってみ
ようと思います。車とは分離されているものの、日陰は全くない
ので休みたいときは、一度道を外れて小さな神社に逃げ込むしか
ありません。幸いなことにお社はいたる所に沢山有ります。きっ
とこの辺りは、昔から水害に悩まされ続けた地区だからでしょう
か。

しばらく走ると「←お千代保稲荷」の小さな立て札が。おちょぼ
さん、と地元では親しみを込めて呼ばれている所ですが、一度も
行った事は無かったなぁ・・先を走るダーが左に曲がりました。
暫らく道なりに走ると、田んぼの中にいきなり赤い鳥居が現われ
ます。その奥には参道沿いに店が立ち並びます。楽しげ〜
参拝者用の駐車場の隅に自転車を止めて、歩いてみました。地の
野菜、漬物、串かつ&どて、川魚佃煮&料理屋(この界隈は有名
らしい)何故か大福を売っている店も多かったです。折角なので
端から端まで見て廻りました。もちろん串かつ&ラムネで一休み
です。本当はもっと食べたい物が一杯ですが、がまんがまん。


ここまで来たのだから、お参りもしなくては。境内の入口のお店
では、お供え用の「油揚げ&ロウソク」を手にオバチャン達が参
拝者を待ち構えています。素通り出来ない雰囲気・・・1つだけ
買って境内へ。「商売繁盛」のご利益が有るそうで、自分の名刺
を残していく人が多いです。先ほどのロウソクを立て、揚げを山
と積まれた中に供え(毎日処分のは大変そう)ます。すると1匹
の猫が揚げをくわえて行くと、片隅で食べ始めました。猫ってこ
んなものも食べるんだ〜
本堂の脇に丸い石が2つ、漬物石くらいの大きさです。確か重軽
石(おもかるいし)と言って、自分の願いを思いつつ持ち上げて
石を軽く感じられたら願いが叶う、そんな事を聞いたことがある
ような・・・やっぱりチャレンジしてみました。結果は?

おちょぼさんを後にして北へ西へ、大垣市を目指します。大垣大
橋で揖斐川を越えて市内に入ります。もうお腹ぺこぺこなのに、
北へ走るダー・・・先にケーキのつもりらしい。そんなぁ・・・
大垣に来たら必ず寄る「カフェ・ノ・アール」は珈琲屋さんなの
ですが、ケーキが美味しいお店です。入ってすぐにケースに目を
やると、お気に入りのミルクレープ・しかも初のチョコ味!


このあとすぐに食事もしたいので、ケーキは一つだけ。しかもこ
このは小さい!(しかも450円)でも美味しいので、きっと又
食べに来てしまうと思います。

それでは、昼食に向かうことにします。今日のおかずは何でしょ
う?楽しみに考えながら、きこきこ。到着したところは「JA西
美濃」の産直センター。採れたての野菜が並ぶその奥に、小さな
食堂のスペースがあります。こちらでは、地元のお母さん手作り
のメニューが食べ放題でなんと400円!この日のメニューは


冬瓜の煮物、青菜の煮びたし、大豆と高野豆腐の煮物、スパゲテ
ィサラダ、冷奴、具沢山のお味噌汁、ご飯、もちろん全て御替り
自由!野菜中心のヘルシーな献立なので、思い切って食べても大
丈夫、大丈夫?
もちろん食後は野菜達を品定め。ナス、ピーマン、しし唐、大葉
ゴーヤで200円くらい。本当はもっと買いたかったけれど、車
じゃないから、ちょっと残念。

お腹一杯になったはずなのに、またしても甘いモノに誘われてゆ
くのです。大垣の夏と言えば、これを無しに語れない名物「水ま
んじゅう」俗に葛まんじゅうと呼ばれるものだと思いますが、各
和菓子屋の店先には風流な屋台が並び、地下水で冷やされてお客
の目を愉しませます。
店内の席で一休み。水まんじゅう2個と蕨餅でしめて504円!


大垣駅へと向かいます。JRの駅はビルになって立派な感じ、で
もそこへは入らず、左手隅にある近鉄養老線の改札へ。こちらの
路線では、土・日と春・夏休み期間は「サイクルトレイン」と言
って、自転車を車内にそのまま持ち込める列車が運行されるので
これに乗って養老駅まで(昨年は多度まで乗りましたが、今年は
時間も2時間近く速いし、大垣までの距離が思ったほど伸びてい
なかったので)輪行です。もちろん改札口もスロープで楽チン!


車内はガラガラで一安心。いくらそのままで良いとはいえ、邪魔
にはなりたくないもの。隣に座った男性が興味を持たれたらしく
ダーに色々尋ねていらっしゃいました。のんびりと電車は走り、
程なく養老駅に到着です。ここからとんでもない事が・・・
そもそも養老下車に決定した最終的な要因は、二人分の電車賃の
小銭の持ち合わせが、ちょうどここまでだったから。後で思うと
地図も確認せず、何てことをしてしまったのだと少し反省。

何も考えず、ひたすら東へ南へ走ります。広大な濃尾平野の西の
果てから臨む景色は、ふと立ち止まるとまだ青い稲が波を揺らし
微かに蝉時雨、振返ると養老の山並み。自分達の住む所は、この
東の果てなのだなぁとぼんやりと考えます。


走っても走っても田んぼの中、揖斐川を越え、長良川河畔のサイ
クリングロードに辿り着いた時には、用意していた氷ウーロンも
底をつき、かなりヘロヘロ。それでもこの川沿いに南下すれば間
違いなく戻れる(こんなトコで迷子になる名古屋生まれもいない
だろうが)と思い何とかきこきこ。でも5分も持たず休みたい!
降りて日陰で休みたい!と心の中で叫ぶ、が、ダーには聞こえな
い(若しくは聞き流していたのか)らしく、ずんずん進む。
途中、渡船場を2箇所みつける。しかしどちらもやっていない様
子。乗れたら少しは休めただろうか・・・もっとも畳まないと乗
船不可っぽい大きさの船なので、どっちにしても無理みたい。

何とか木曽三川公園内に入った様です。長良川サービスセンター
なる施設でやっと休憩。館内は冷房で別世界。誰もいない館内の
自販機前のベンチでひっくり返って、500ミリと350ミリの
ジュースを一気に飲み。顔も洗って生きかえった心地!あ〜動き
たくない・しかし無情にも「蛍の光」のメロディーが・・・5時
で閉館とのことで、またもやうだる暑さに逆戻り。それでも若干
風が出てきた様子。向かいは絶対にイヤだけど。

長良川大橋・立田大橋を越えて愛知県に戻りました。後は行きに
通った水路沿いに走るだけ。私の影を轢きつつダーは走ります。
JRと近鉄のガードを潜り、午後6時過ぎ無事帰還。これまでの
最長走行80.97キロ!あ〜疲れた。でもそれ以上に楽しい1日
でした。来年はもっと早く予定を立てなくては・・・

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