8月13日(月)

今日は「中山道を下ってみよう」と勝手に銘打ってみました。
前夜から「道の駅日義木曽駒高原」で休み、朝5時起床、6時に
自転車で出発です。今日の空模様は、昨日同様に雲が多いものの
降水確率も低いので、次第に回復すると信じることにしました。


国道19号線を南下し、まずは木曽福島へ向かいます。殆ど下り
で歩道も分かれている(手入れは悪いですが)ので順調に進みま
す。どんどん朝靄が明けて、おもわず見惚れてしまいます。


福島宿は4大関所の一つで、国道から少し外れた木曽川沿いには
古い街並を見ることが出来ます。蕎麦の「くるまや」木曽漆器の
「よし彦」日本酒の「七笑」「中善酒造店(中乗さん)」など、
木曽路でよく目にする看板の本店がこの街に並びます。さすがに
朝の6時台、観光客はほとんど見当たりません。
釣瓶井戸、小さな水車、路地裏、思いついたところを気侭に写真
が撮れるのは早朝ならではのこと。


朝ご飯がまだでした。商店街のはずれの「かねまるパン店」で出
来たての「牛乳パン」(ふわふわの四角いパンにミルククリーム
がサンドされています)とカレーパンを買って、駅前で牛乳とコ
ーヒーと一緒に食べました。パン屋さんのおばあちゃまと同じ、
優しく懐かしい味でした。ふと駅の前に目をやると、そこに赤い
大きな袋がおかれています。中は自転車のようです。オーナーは
まだ駅構内にいらっしゃるようです。気になりつつ私達もパンを
食べ終え出発しようとすると、本格的走り屋さんらしく山へ向か
われるようです。こちらは軟弱派、まだまだ下りを楽しみます。

次の上松駅8時45分発の電車に乗ることだけを決めて、のんび
りと走ります。距離にして7キロほど、まだ1時間以上あるので
(しかも下り基調)安心して進みます。上松の少し先に「寝覚め
の床」という景勝地があるのですが、途中の橋から見渡す景色も
川の流れに削られた大きな岩が並ぶ壮観なものでした。(寝覚め
の床まで足を延ばすと電車に乗りそびれそうなので、当初から頭
にいれていませんでした)

「上松宿」の目印が見えて(国道19号線の各宿場地区には共通
の宿名看板が出されているのです)駅に向けて国道を外れます。
線路を伝って行く筈がどんどん下り線路が見えなくなる・・・
あれ??結局川まで下りてしまった・・・見上げると遥か上に駅
舎らしき建物が、あぁ大失敗。ひたすら上るけれど、昨日の余波
で全然脚が周らない。如何にか駅に到着、幸いまだまだ時間が有
るのでキオスクでビン牛乳一気飲み。ふぅ。
少しベンチで休んだ後、ホームへ移動。塩尻方面は高架橋を越え
なくてはいけません。ツライ!もし時間に余裕がなかったら、と
思うとぞっとします。まだまだ輪行の一連作業に時間が必要(自
転車を担いでの移動は体力が有る時でも亀)です。


ホームのベンチの脇には、大きな木曽檜の根オブジェ?(他に言
い方が見当たらない)線路の向こうには、木曽檜の材木場。昔は
筏に組んで下流の尾張まで運んだな〜なんて考えてしまいます。
電車がホームに入ってきました。写真もバッチリ押さえます。先
頭に「ワンマン」の文字。?と思いつつ乗りこみます。結構混み
あっていて2両編成の2両目中央ドア付近に立つことに。今まで
すいた車両にばかりのっていたので、自転車が邪魔にならないか
気になります。降りる駅は中山道の難所、鳥居峠を越えた先の「
奈良井」です。

電車が走り出して大変な事を知りました。「ワンマン」の意味!
木曽福島より先の駅では、先頭車両の前扉からしか降りられない
のです。(乗る人は先頭車両の後扉からのみ)そんな〜知ってい
たら先頭車両に乗ったのに。上松でもっと解かり易く表示してく
れていたら・・・仕方がないので一つ手前の薮原発車直後にノロ
ノロと移動を始めます。通路にも人と荷物がいっぱい、はぁ〜。
奈良井駅で、運転手さんの後の箱に切符を入れて降車します。


さっそく自転車を組み立てます。すぐ先に宿場街が続くのですが
いわゆる普通の商店街は無い様子。実はダーのペダルが漕ぐ度に
カツカツと音がするのです。自転車屋さんの1軒くらい有るでし
ょう、どこかで見てもらおう、と思って地元の方に尋ねたところ
この町には自転車屋さんは無い、とおっしゃる。え〜!じゃあこ
の界隈に止められている自転車達は何処で買ってきたの?そんな
ことを言っている場合では無さそう。
今日はこの先の贄川宿まで走ってみる予定だったのですが、ダー
は帰ってドバッツに行くと言って聞かない。明日は妻籠・馬籠に
行きたかったのに・・・「また来れるでしょ」と言われ、実は脚
も辛かったので結局ここで自転車は切上げることに決定。


そうと決まれば、後は思い残すことなく食べる事に専念しなくて
は。まずは手始めに五平餅。この界隈の五平餅は串は無くて、小
さな焼きおにぎりに自家製の味噌を塗って供されます。駒屋で頂
いたものは「エゴマ」「黒ゴマ」「胡桃」の3種類で一皿です。
お醤油味のお団子も食べちゃいます。お茶もずず〜っと。


一応?見所も押さえておかなくてはいけません。「木曽の大橋」
は総檜造りの太鼓橋で、橋脚の無い木製の橋では日本一の長さ(
33メートル)です。近づいてみると両端の階段はナカナカ急な
感じ。当然ながら、自転車で渡るこできませんでした。
なお対岸は道の駅になっているので、車で来ても大丈夫。


再び宿場街に戻って、ぷらぷら土産物屋などを覗きます。街中に
は何ヶ所かの水場があって、観光客も涼を取ることができます。
思わず顔を洗ってしまいます。冷たくてきもちぃ〜もちろん飲料
可!美味しい!暑い中ここを訪ねることは、こんな楽しみがある
のです。西瓜や飲み物を冷やすのにも利用されていました。

お昼時になって、観光客も多くなってきました。寄ってみたかっ
た食事処は残念ながら臨時休業。混み合うお店が多い様なので、
簡単にお蕎麦を食べました。でも何だか物足りない・・・

ということで、すぐ先の「松屋茶房」に入ってみました。塗櫛の
問屋だったという店内はモダンな雰囲気で、並んだサイフォンか
らよい香りが漂います。メニューを見て思わず「あんずジュース
」よい甘さが広がります。ケーキはレアチーズとバナナだけ。も
う少し種類が欲しいところです。お皿&フォークは塗のものが使
われているのは良かったです。

さて、車に戻らなくては。予定とは逆方向の電車に乗ります。駅
までは歩いたってあっという間。もちろん無人駅なので、今度は
ワンマン列車に乗り込むのです。この場合は、ホームに乗場位置
がペイントされていたので迷うことはありません。車内は意外と
人が多かったのですが、わりとすんなりと先頭の扉付近に立つ事
が出来ました。たった2駅なので(ここが峠なのです)早目に移
動しなくては。しかも今度は料金の支払いもあるのです。

あっという間に宮ノ越駅に到着。ここから駐車場までは少し下り
(次の原野駅の方が距離は短いけれど上りなので)です。やはり
ダーのペダルはカツカツなっています。10分ほどで道の駅に帰
還です。

道の駅で売られていた「焼きとうもろこし」「ブルーベリーソフ
フト」を食べて、帰路につきました。
あ〜!やはり食べ過ぎの3日間となってしまいました。毎度の事
ですが・・・

今回行きそびれた、奈良井以北〜贄川と須原〜妻籠・馬籠は次の
お楽しみということに。紅葉の美しい頃に行けたらと思っていま
すが、どうなることやら。

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